朝食後のオーガニック談義 その2 -ビオ=オーガニックについてドイツ人の一般消費者に聞く 

2016年2月に、ドイツの旅行会社が企画したツアーで知り合いになったドイツ人参加者に、オーガニックについての考えや行動について聴いた報告を続けます。

 

 

ALDIのビオ取り組みの一端を垣間見させてくれた元ALDI店長の話

次にお話をお聞きした、メルヘン街道の起点ハーナウ(ヘッセン州)に近い小さな町Brüchkobelに住むレナーテさん(62歳)は、なんと、今年1月までディスカウントスーパーで有名なアルディのSchöneck店の店長をしていた方。42年間もアルディで働いたそうです。

 

Renate

 

アルディは兄弟でドイツの北(ALDI Nord)と南(ALDI Sued)に分けて経営していることはよく知られています。彼女が店長をしていたSchöneck店は南に所属。アルディは安売りの印象がありますが、「良いものをより安く」と、品質も重視するスーパーだとか。環境に関する意識も高く、かなり早期からプラスチックバックは廃止したとのことでした。ドイツではバイエルン州やバーデン=ビュルテンベルク州など、南部が経済力があり、経済的に余裕のある人も多い。だから、南のほうが北より高い品質の商品が多かったそうです。

 

彼女のお店は売り場面積が100平米ほどで、アルディのお店の中では小さい方だったのだけど、食品、日用品、衣料品まで扱っていて、食品の30%がビオ。アルディ独自のビオマークつきの商品も多いそうです。高齢者、小さな子供のいる家庭、若い人に、ビオはよく売れていましたとレナーテさん。若い人はどんなビオを買いますかと聞きましたら、野菜や豆腐・豆腐加工食品との答え。

 

アルディをやめ、ご主人も亡くされて今は一人暮らしのレナーテさんは、自分でもビオを良く買うそうです。品質的に信頼できると思うし、一般の食品に比べてビオは少量パッケージになっていることが多いので、一人暮らしには使いやすいからとのことでした。

 

アルディはドイツでは最も古くからあるスーパーで、レナーテさんも、もの心ついたときからアルディで買い物をしていたとか。いまや世界的にも有名になったディスカウントスーパー・アルディに関わった人に直接お話を聞けるという、貴重な経験でした。

 

ALDI Sued公式サイト:https://www.aldi-sued.de/

 

 

執筆:中村 実代

 

 

 

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