化粧品にも食品と同じぐらいの安全基準を(水上 洋子)

現在、日本にはオーガニックコスメの認証基準はないが、海外ではすでにいくつかの化粧品認定が出てきている。化粧品の認証基準は、それぞれの団体によって異なっており、食品のように統一基準と言えるものはまだない。つまりオーガニックコスメの認証基準は、現在、進化中というべきであろう。

日本では、オーガニックコスメという言葉は、海外から来た言葉だと思っている人も多い。しかしじつはオーガニックコスメという言葉は、日本で作られた造語である。

2001年、2月、「環境NGOアイシスガイアネット」は、消費者に安心できる化粧品を知らせる本を製作した。編集作業が終わりに近づいたとき、オーガニックコスメという造語を作り、それを本のタイトルにしたのだった。編集部には、この造語は、食べ物と同じように化粧品の安全性が求められるようになれば、いずれ自然発生的に広がっていくだろうという予感があった。

2001年は偶然にも、化粧品にとっていろいろな動きがある年となった。4月には、日本で化粧品の全成分表示が始まった。またその秋には、ドイツで、世界で初めて自然化粧品の認証制度がスタートした。

その後、単行本「オーガニックコスメ」はシリーズとなり、1年か2年おきに発行されるようになった。そして2009年には、新たに5刊目の「オーガニックコスメ厳選303」(双葉社)が出版された。

2007年、「アイシスガイアネット」は、「日本オーガニックコスメ協会」を設立し、「オーガニックEXPO」に参加した機会にそれを公表した。そして今、化学の専門家たちや化粧品製造者と協力しながら、基準作りをすすめている。

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