オーガニックコットンの現況と認証の問題点(日比 暉)

7. JOCAの新しい方針と憲章

JOCAは、メイド・イン・ジャパンの復権を目指して、オーガニック・コットンの製造販売を通じて、国内の繊維工業の活性化のために、引き続き全力を傾注することを基本方針としている。

 

JOCAは、2011年9月末をもって、JOCA認証を終了し、認証タグ発給は中止、新しく『会員タグ』を発給することとなった。
新しいJOCA会員タグは、オーガニック・コットン含有率の正しい表示を含め、人と環境に配慮し、日本の技術と感性を生かした製品に添付することによって、消費者の信頼を確保するためのツールとすることを目指す。

 

JOCAの基本方針の実現を目指して、新たに下記のJOCA憲章をさだめ、オーガニック・コットン製品の普及活動を推進することとなった。

 

日本オーガニックコットン協会(JOCA)憲章

生活に密着したコットン製品は原綿の栽培から紡績、製織編、加工、流通と、農業・工業・商業の3つの業を経て長い時間をかけ、多くの人々の手によって、消費者の手許に届きます。
私達はその全ての工程の中で、人と環境を守るために最善の努力をはらい、オーガニック・コットン製品の普及を通じて、より綺麗な地球を子どもたちに残していきます。

  1. 私達は、出来るだけ化学薬剤を使わずに有機的な方法によって害虫や土壌を管理するオーガニックコットンの原綿を使います。
  2.  私達は、オーガニックコットン製品の製造工程においても環境や人体への負荷を抑えた方法を取ります。
  3. 私達は、Made in Japan にこだわり、日本の技術を使い、オーガニックコットンの良さを最大限に引き出すように努めます。
  4.  私達は、顔の見えるものづくりを徹底させ、トレーサビリティを確保し、安心・安全を提供します。私達は、より多くの人たちにオーガニックコットンの良さをつたえ、啓蒙普及に努めます。
  5. 私達は、より多くの人たちにオーガニック・コットンの良さをつたえ、啓蒙普及に努めます。

 

出典:BioFach Japan 2011 公式ガイドブック
執筆者:日比 暉

PROFILE:
NPO日本オーガニックコットン協会(JOCA) 理事長
1956年 慶応義塾大学経済学部卒業、日本紡績協会調査部に入社。同年に創立された日本綿業振興会の企画運営を兼務。(財)日本綿業振興会常務理事、日本紡績協会理事名古屋及び東京担当の後、2000年3月退職。その間、日本綿業振興会発行の社員教育用の冊子「もめんのおいたち」「綿製品の商品知識—なぜ木綿?」などの執筆、出版。「コットン・ビデオ・シリーズ」の制作監修。同会の機関紙「コットン・プロモーション」の編集を長年担当。現在は、知的発達障害者のスポーツ団体、スペシャルオリンピックス日本・兵庫の副会長。

NPO法人 日本オーガニックコットン協会(JOCA)
1993年より活動開始。2000年特定非営利活動人(NPO)日本オーガニックコットン協会として設立。消費者に信頼できるオーガニックコットン製品の普及の為に認証事業を行っています。「オーガニックコットンの生産量を10%に」「きれいな地球を子供たちに」これをスローガンにJOCAはオーガニックコットン啓蒙普及に全力を挙げています。

NPO法人 日本オーガニックコットン協会(JOCA) URL:http://www.joca.gr.jp

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