オーガニックコスメ今後のトレンドと国産ブランドのつくり方(手島大輔)

日本のメーカーがオーガニックコスメブランドを作るには

日本の企業にてオーガニックコスメブランドを作るには2つのポイントがあります。1つはブランドコンセプトや事業戦略をしっかりと作ることです。海外製品の模倣や小手先のテクニックでは、日本の売場で繰り広げられる厳しい国際競争を勝ち抜くことはできません。世界中のトレンドや競合情報などの外部情報を把握し、自社の強みを最大限に生かすマーケティング戦略と高いクリエイティビティに基づいた精緻かつ大胆な戦略が必要となります。そして様々な要素を組み合わせて紡ぎだす、人の心を打つブランドへ昇華させる施策の実施も必要となります。もう一つは、様々なオーガニック植物原料の調達とそれらの配合などの経験を持つパートナーとの連携です。今までにあるものでは市場にイノヴェーションは生まれず、今までと同じ価値の提供に終わってしまいます。二番煎じで成功するブランドはありません。そして、それらはなかなか自社内で実現することが難しいのが実際です。
常に革新的なアイデアと精緻な戦略を繰り出すことで新しい価値を消費者に提示し、支持され競争優位を確立していくことが大切です。チャンスは限られ、一つ一つの取り組みやそのタイミングによって結果は大きく変化します。成功のためには外部の専門家と有機的に組み、自社のリソースを最大限に引き出す革新的かつスピードのある取り組みが要になります。オーガニックなビジネスには、それぞれの有機的な連携が成功要因といえるのです。

 

出典:BioFach Japan 2011 公式ガイドブック
執筆者:手島 大輔

PROFILE:
(株)トライフ 代表取締役 障がい者支援団体セルザチャレンジ代表 中小企業診断士
トーマツコンサルティング(株)等の勤務を経て、2005年にベンチャー企業にてオーガニックコスメブランド「アグロナチュラ」の立上げを行う。ゼロベースから発売後9ヶ月に市場価格で約10億円の売上の日本を代表するオーガニックブランドとする。2006年独立。複数のブランドプロデュース、コンサルティング、OEM生産受託、世界中のオーガニック植物原料の輸入販売事業を行う。2009年障がい者自立支援団体「セルザチャレンジ」の立上げを行い福祉とビジネスの融合に向けた社会起業活動も開始。

(株)トライフ ホームページ URL:https://sites.google.com/site/trifeinc/

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