オーガニックEXPOで紹介される自然化粧品(中村実代)

本年のBioFach JapanオーガニックEXPOには日本の2社を含め、世界から多数の自然化粧品が紹介されます。そこで、それらの化粧品に付いている、世界でも高く評価されているおもな認証マークについて、簡単に説明してみましょう。

 

BDIH

まず、ドイツの自然化粧品に付いているBDIHは、ドイツの医薬品・改良健康製品・栄養補助剤・ボディケア用品のための連邦商工業企業連盟が認定した製品を意味します。その基準の概要は:
●植物原料を使用していること。それが有機認証された ものであればなお好ましい。
●動物性原料は生きた動物からのものだけを使用。
●原料や製品に対する動物実験は一切行わないこと。
●合成着色料、合成香料、シリコン、パラフィンその他、石 油を原料とする物質は使用しない。
●保存料としては自然の、またはいくつかの天然由来と 同等の、ということは、自然成分を模して合成された成 分は許される。たとえば、安息香酸、サリチル酸、ソル ビン酸、ベンジルアルコールがこれにあたる。この場合、 「保存料として○○○を使用」と明記すること。
●原料や製品の殺菌のために放射線照射は行わない。

 

エコサート

世界的に活動しているフランスの認証機関であるエコサートの基準は下記の通りです:
●最終製品には内容勢分全体の最小でも5%の有機認 証された成分を含むこと。
●植物性成分の最小でも50%が認証された有機農法由 来であること。より厳しい条件を満足しているものに ついては、たとえば「95%が有機原料製」というよう なラベルもある。
●動物由来の原料は生きた動物からのみ可。
●最終製品への動物実験は不可。
●合成着色料、合成香料、合成油脂、油、シリコンおよび 石油製品は使用しない。
●ポリエチレングリコール(PEG)とその誘導体の使用 は不可。
●保存料として認められるのは:安息香酸、蟻酸、プロピ オン酸、サリチル酸、ソルビン酸、ベンジル酸。加工原 料は0.5%までのパラベンならびにフェノキシ−2−エ タノールで保存可。
●遺伝子組み換え原料の使用は不可。
●原料や製品の殺菌のために放射線照射は行わない。

 

デメター

シュタイナー農法あるいはバイオダイナミック農法に準拠し、最終製品まで厳しい基準を適用するデメターでも化粧品の認定を行っています。

その基準概要は:

●傑出したデメター認証製品(たとえばデメターローズ オイル)では、水以外の全成分の90%がデメター基準 をクリア。デメターではバイオダイナミック農法の非常 に厳しい基準を適用している。
●鉱物、金属由来の添加物は可。
●遺伝子操作の作物や組織の添加物は不可。
●原料や製品に対する動物実験は行わない。
●天然由来と同等の合成成物は不可。
●揮発性油、植物エキスは使用可。
●無着色、無漂白の植物性あるいは動物性ワックスは使 用可。
●ごく少量のグリセリン、二酸化チタン、クエン酸は可。ポ リエチレングリコールとその誘導体やパラベンのよう な保存料は当然不可。

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