数年前、飲む油として亜麻仁油(フラックスオイル)がブームになった時、カナダ産でオーガニックという言葉が目についた。実際、オーガニックの穀物や油種子の生産では世界のトップ5に入る生産量を誇るカナダ。
有名なメープルシロップだけでなく、日本でも重要な食品である豆腐やみそ、あるいは豆乳の原料になる大豆や麦茶の原料の大麦、健康食品原料として注目されているヘンプやブルーベリーなど、日本とのつながりも太い。
2015年の1月1日より、有機JASとの同等性が実効されたカナダのオーガニックの概要は、COTA(カナダ・オーガニックトレードアソシエーション)の2014年のリポートによると次のようになる。
数字で見るカナダのオーガニック
オーガニック圃場:90万ヘクタール
オーガニック認定事業者数(農業、加工、国内卸):およそ5,000
輸出高:4億5800万ドル
週当たりのオーガニック食品購入者数:2000万人
カナダの有機食品生産高は年間35億ドル
カナダのオーガニックの特徴
● 世界有数のクリーンな自然環境
- 病害虫の問題を減少させる寒冷な冬の気候と広大で肥沃な大地
● 生産から加工・流通まで、厳正な国家基準と国際基準を遵守
- 農薬・化学肥料・遺伝子操作、放射線照射不使用。有機畜産では動物質飼料は与えず、動物福祉に十分配慮。加工プロセスでは化学的保存料や合成添加物は一切不使用。
● 生産・消費共に著しく成長
- 過去10年間の生産高・売上高は年間2ケタ成長を記録している。
● 生産品目の多様化
- 輸出品目としては穀類がずば抜けているが、国内外の需要にいち早く対応して、あらゆる生鮮・冷凍・加工食品から果汁・フルーツスムージー、大豆以外の豆類、朝食用シリアル、肉・魚介製品など、輸出品目も多岐にわたっている。
カナダのオーガニック食品関連サイト:
産業団体ホームページ