10月3日(火)~4日(水)『北海道アニマルウェルフェアスタディツアー』

-2日間で6つの牧場を視察!アニマルウェルフェアを実感し、味わう旅-

 

アニマルウェルフェアは、一般的に「動物福祉」と訳され、畜産業界においては、動物の生理に合った、できるだけストレスを与えない飼育方法を意味する。まだまだ日本では聞きなれない言葉だが、オリンピック・パラリンピックでは選手村等で使用する食材の調達基準に条件づけられているほど国際的に重要視されているキーワードであり、オーガニック畜産の大前提ともいえる価値観である。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、「いま、この時期から、メイド・イン・ジャパンのアニマルウェルフェア畜産物の生産・販売に本格的に取り組み始めることが、日本の畜産業界にとって重要な起爆剤となる」と考える生産者も次第に増え始めている。

2017年7月に東京国際フォーラムにて開催された“第2回オーガニックライフスタイルEXPO”にて行われた“第1回アニマルウェルフェアサミット”では、約80名の参加があり、アニマルウェルフェアとは何か、どんな飼い方なのかなど、基本的な情報提供が行われた。

アニマルウェルフェア畜産を学び、生産者・流通業者・消費者の交流を図るツアー開催

10月3日(火)~4日(水)に開催予定の北海道ツアーは、生産者との意見交換などを通して、アニマルウェルフェアを学び、実感しようという内容。2日間で6か所+αを視察し、移動時間にも専門家からレクチャーを受けるという充実したプログラムだ。

このツアーを中心となって企画した(社)フードトラストプロジェクト代表理事の徳江倫明は、およそ40年前に立ち上げた放牧豚に始まり、平飼い養鶏、放牧酪農など、全国の生産者の方々とともにアニマルウェルフェア畜産の構築・普及に取り組んできた。

動物にストレスを与えない飼い方を目指すことが、放牧飼養・平飼い・山地酪農につながり、また穀物偏重の餌から草主体・サイレージとの組み合わせによる給餌システムへの転換につながる。また、日本の環境許容量に見合った飼養頭数を前提にした畜産システムに移行することによって環境負荷を軽減し、同時に密飼いなどと呼ばれる劣悪な飼育環境によってもたらされる病気予防のための抗生物質等の薬剤、効率性から使用されるホルモン剤などの使用中止が可能になり、食の安全にもつながる。

こうした畜産が広がるためには、生産者・流通業界・消費者の三位一体で新しいマーケティングの方法を確立することが不可欠である。業界関係者とともに消費者も参加対象とし、交流と意見交換の場も多く設けられた今回の視察ツアーは、非常に有意義な2日間となることだろう。

特にこれからアニマルウェルフェアに取り組もうとお考えの生産者、自治体・農協・生協・給食関係者、畜産卸・食品メーカーの皆様、2020年に向けて食材を検討中の流通業者・レストラン関係者の皆様は、是非ともご参加を。

 

参加者対象
• アニマルウェルフェアに関心のある生活協同組合の理事、スタッフ、生産者、組合員
• アニマルウェルフェアに関心のある専門流通団体の経営者、スタッフ、生産者、会員
• オーガニック等小売事業者
畜産卸・販売会社関係者
スーパーマーケット等関係者
• 一般消費者
メディア関係者 • その他

 

■日程 2017年10月3日(火)~4日(水) 2日間

■集合:帯広空港or帯広駅   解散:釧路空港or帯広駅
[※羽田空港発着の航空券手配も宿泊とのパック料金を利用して手配可能。]

■現地研修会スタディツアー参加費用 1人 35,000円
[※羽田空港発着指定便の航空券希望者は、追加費用1人39,000円]
<費用に含まれるもの>宿泊代(2名1室朝食付)、研修会用貸切バス代、視察費、昼食2回、消費税込。
<費用に含まれないもの>集合解散場所までの交通費(航空券代等)、その他個人的費用
※シングルルーム利用希望者は、追加費用1人5,000円。

■定員:22名 (最少催行人員15名)
※講演や視察の学びの収穫や参加者同士の交流を深めるために定員を少なく設定しています。お申込みはお早めに。(先着順)

■申込はこちら:https://reborn-japan.com/applyform?post_id=12824
■問合せはこちら:https://reborn-japan.com/inquiryform?post_id=12824

 

スケジュール(予定)
1日目
帯広空港8:50集合 [※東京からは羽田7:45発<ANA4761>帯広8:50]
9:20 帯広空港出発後の車中(FTP徳江代表・帯広畜産大瀬尾先生AW講座、VTR、参加者紹介など)
10:00幕別町・エルパソ牧場(視察、意見交換)11:00 HP
12:30 駒谷牧場(林間放牧ブラックアンガス「ジビーフ」視察、昼食BBQ)14:30 HP BLOG
15:30 えりも町・高橋牧場(日本短角牛の放牧視察、意見交換)17:00 HP
19:30 帯広市内ホテル(※希望者は生産者交流食事会へ)

2日目
8:30 ホテル出発後の車中(車内レクチャー等)
9:40足寄町・北十勝ファーム(国産飼料99%&放牧の短角牛視察、意見交換) HP
11:45足寄・石田めん羊牧場 (視察、意見交換)12:30 HP
12:30 ひつじ堂(石田めん羊牧場レストランで昼食)13:40 HP
15:00釧路市・榛沢牧場 (視察、意見交換)17:00 PDF
17:30釧路空港到着・解散予定 [※東京へは釧路19:10<ANA4774>羽田20:55着]
19:30帯広駅到着・解散予定
※天候や現地の状況により、内容の変更あり

 

講師及びコメンテーター
移動時間と視察現地で専門の方にお話しいただき、ビデオなどでアニマルウェルフェア、オーガニック畜産について学びます。
• 帯広畜産大学講師、一般社団法人アニマルウェルフェア畜産協会代表理事 瀬尾哲也
• 株式会社グロッシー代表取締役 北村貴
• HOBA北海道オーガニックビーフ振興協会 事務局長花房俊一
• 一般社団法人フードトラストプロジェクト代表理事 徳江倫明
• その他参加の畜産卸、流通・販売者の方数名から事例紹介など

 

■主催:一般社団法人フードトラストプロジェクト
■共催:一般社団法人オーガニックフォーラムジャパン
■協力:北海道オーガニックビーフ振興協議会
■協力:一般社団法人アニマルウェルフェア畜産協会(依頼中)
■旅行企画・実施:有限会社リボーン<エコツーリズム・ネットワーク>
埼玉県知事登録旅行業第2-1198号 ANTA正会員
■企画協力:株式会社グロッシー

 

 

参考:アニマルウェルフェアとは  [(一社)アニマルウェルフェア畜産協会HPより]

Animal Welfareとは、感受性を持つ生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、行動要求が満たされた、健康的な生活ができる飼育方法をめざす畜産のあり方です。欧州発の考え方で、日本では「動物福祉」や「家畜福祉」と訳されてきました。

1960年代のイギリスでは、工業的な畜産のあり方を批判した、ルース・ハリソン氏の『アニマル・マシーン』が出版され、大きな関心を呼びました。イギリス政府が立ち上げた委員会は、「すべての家畜に、立つ、寝る、向きを変える、身繕いする、手足を伸ばす自由を」という基準を提唱します。こうした動きを受け、家畜の劣悪な飼育環境を改善させ、ウェルフェア(満たされて生きる状態)を確立するために、次の「5つの自由」が定められました。

1.空腹と渇きからの自由
2.不快からの自由
3.痛みや傷、病気からの自由
4.正常な行動を発現する自由
5.恐怖や苦悩からの自由

今では、「5つの自由」は家畜のみならず、人間の飼育下にあるペットや実験動物など、あらゆる動物のウェルフェアの基本として世界中で認められています。

参考資料:東京オリパラ食材調達基準 畜産の調達基準 一部 (詳しくはこちら

サプライヤーは、畜産物について、持続可能性の観点から以下の①~④を満たすものの調達を行わなければならない。
①食材の安全を確保するため、畜産物の生産に当たり、日本の関係法令等に照らして適切な措置が講じられていること。
②環境保全に配慮した畜産物生産活動を確保するため、畜産物の生産に当たり、日本の関係法令等に照らして適切な措置が講じられていること。
③作業者の労働安全を確保するため、畜産物の生産に当たり、日本の関係法令等に照らして適切な措置が講じられていること。
④快適性に配慮した家畜の飼養管理のため、畜産物の生産に当たり、アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針に照らして適切な措置が講じられていること。

 

 

★ 『北海道アニマルウェルフェアスタディツアー』は、一般社団法人フードトラストプロジェクト『暮らしとビジネスを考えるソーシャルイノベーションセミナー100』が主催するイベントのひとつです。

http://food-trust.jp/seminar100/