2018年2月14日、ドイツ・ニュルンベルクで世界最大のオーガニックの見本市「BIOFACH」がスタートすると同時に、IFOAM – Organics International(国際有機農業運動連盟)より、世界のオーガニックに関する下記のリリースが届いたので速報します。

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急成長する有機部門:有機農業者数と有機圃場が拡大し、市場も成長
5,780万ヘクタールの有機圃場 – 市場は約900億米ドルに成長

ニュルンベルク、2018年2月14日
執筆:Frick

FiBL(スイス有機農業研究所)とIFOAM-Organics International(国際有機農業運動連盟)が発表した2018年版「The World of Organic Agriculture=有機農業の世界」(2016年末のデータ)によれば、過去数年間、好調な傾向は続いています。すなわち、有機製品に対する消費者の需要が増え、有機農業者数ならびに有機認証圃場も増加し、178カ国で有機農業が行われていることが報告されています。この調査は、スイス国家経済省事務局(SECO)、国際貿易センター(ITC)、およびニュルンベルクメッセ(BIOFACH主催者)の支援によるものです。

世界の有機市場の成長は止まらない

市場調査会社Ecovia Intelligenceは、有機食品の世界市場は2016年に870億ドルに達したと推定(800億ユーロ以上)。米国が最大で389億ユーロ、ドイツ(95億ユーロ)、フランス(67億ユーロ)、中国(59億ユーロ)がこれに続いています。2016年には主要市場の大半が引き続き2桁の成長率を示し、フランスのオーガニック市場は22%もの成長をみせました。一人当たりのオーガニック支出が多いのはスイス(274ユーロ)であり、オーガニック食品の占有率が最も高かったのはデンマークでした(食品市場全体の9.7%)。

世界中で約300万人の生産者

2016年には270万のオーガニックの生産者が報告されました。インドは引き続き生産者数(835,200人)が最も多く、次いでウガンダ(210,352)、メキシコ(210,000)が続きました。

有機圃場は5%増加しておよそ5800万ヘクタールとなる

2016年末には総計5780万ヘクタールが有機農業で管理され、2015年から750万ヘクタールもの増加を記録。これは過去最大の成長記録となりました。有機圃場面積が最大なのはオーストラリアで2720万ヘクタール。アルゼンチン(300万ヘクタール)、中国(230万ヘクタール)がこれに続きます。世界の有機圃場面積のほとんど半分をオセアニアが占め(2730万ヘクタール)、ヨーロッパ(23%、1,350万ヘクタール)、ラテンアメリカ(12%、710万ヘクタール)がそれに続きます。

15カ国では農地の10%以上が有機

全農地で有機農業の占有率が最も高い国は、リヒテンシュタイン(37.7%)で、フランス領ポリネシア(31.3%)、サモア(22.4%)がそれに続きます。そして、全農地の10%以上が有機なのは15か国に上り、これは新記録となります。

さらに詳しい情報は下記をご覧ください:
「The World of Organic Agriculture=有機農業の世界」2018版、グラフ、およびインフォグラフィックスは、www.organic-world.net/yearbook/yearbook-2018.htmlからダウンロードできます。

オンラインデータベース
オーガニック圃場と生産物、市場、国際貿易に関する詳細や説明は、FiBLの新しい統計ウェブサイトhttp://statistics.fibl.org/
ご覧ください。

連絡先:
Dr. Helga Willer, FiBL, Ackerstrasse 113, 5070 Frick, Switzerland Phone +41 (0)79 218 06 26, helga.willer@fibl.org, www.fibl.org
Markus Arbenz, IFOAM – Organics International, Charles‐de‐Gaulle‐Strasse 5, 53113 Bonn, Germany Phone +49 (0)160 8041557, Fax +49 (0)228 9265099, m.arbenz@ifoam.bio, www.ifoam.bio