2014年7月14日

先日のニュースに、ドイツではオーガニックコスメが再び上昇に転じているという記事があった。その中の「認証ナチュラルコスメも特別価格やディスカウントの対象となっており、このことが売上拡大に一役買っている」という内容に対応するような記事を最近届いたドイツの商品テストの専門誌「エコテスト」の特集から紹介する。

今回のエコテストの特集版では、オーガニックコスメの商品テストが行われている。ここで、日本でも知られたブランドと肩を並べて高評価を得ているのが値段の安いドラッグストアチェーンのブランドである。

ドイツのドラッグストアチェーンでは、中央ヨーロッパを中心に2000を超える店舗を持つドイツ最大のドラッグストアチェーンdm、およそ1500店舗を展開するRossmannの他、Mueller, Budnikowkyなどが知られている。

たとえば、オーガニック認証のシャワージェル(250 ml)ではdmの1.45ユーロのシャワージェルが6.58ユーロのラヴェラーナと同等の「非常に良い」の評価

さすがに認定済みフェイスクリーム(50 ml)にはドラッグストアブランドはリストされていないが、認証なしでも非常良いという評価でRossmannの2.99ユーロのブランドがある。同じ容量でもコスメブランドのものは10ユーロ~30ユーロの値段がついている。

認定済みボディローション(200 ml)ではドクター・ハウシカは23.45ユーロするところRosssmannとMuellerがともに1.56ユーロとなっている。

認証済みリップスティックではラヴェラーナやロゴナで10ユーロ前後のところ、Rossmannが2.99、dmが3.45ユーロで入っている。

認定済みマスカラには入っていないが、認定なしでも非常に良いに4.19ユーロのRosmanが入っている。認証済だとドクター・ハウシカで30ユーロ、ロゴナで9.18ユーロするところである。

認証済みアイメイク・リムーバー(125ml)ではRossmannとdmが2.44ユーロ。ロゴナで8.19、ラヴェラーナで20.62ユーロである。

今年、2月に渡独した際、ドラッグストアチェーンのRosmannを覗く機会があった。その時、バス用品の棚でオーガニック認定のシャワージェルを見かけたが、その価格があまりに安くて、疑念のあまり買うのを控えた。しかし、安くてもエコテストがこれだけ高く評価しているのであれば誰もが試してみようという気になるだろう。

コスメでは必ずしも値段がすべてではないが、環境問題に敏感になっている昨今、消費者に身近なドラッグストアで値ごろなオーガニック認証製品を提供することで、新たな客層の掘り起こしに一役買っていることは間違いない。このトレンドは、最近オーガニックコスメの伸びが鈍化しているといわれる日本にとって参考にできるかもしれない。

参考:ÖKO TEST 特集版 No. 1496