からだの基礎や免疫力、味覚ができてくる時期の子供たちに、安全で質・味のよい食べものを食べさせたいという思いから、有機食材を取り入れる保育園や幼稚園が出てきた。有機農業により健康的に育てられた食材を使って調理された給食を食べることで野菜好きになり、いのちを育む有機農業との交流により、こころもからだも健康に育つという様々な効果が表れている。

本セミナーは、幼児や子供たちの食べものに関わる様々な専門家や実践者の話を通じ、保育園や幼稚園と有機農家が直接的に提携することの意義や可能性について一緒に考える。また、有機農家(有機野菜等)を紹介し、交流の場も提供する。

日時 2016年7月30日(土) 13:00~17:00

場所 國學院大學 5号館2階5201・5202教室
(東京都渋谷区東4-10-28 Tel 03-5466-0111(代))
JR 渋谷駅から徒歩15分 バス 54番 学バス03 日赤医療センター行 國學院大学前下車すぐ
(駐車場はありません) 

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プログラム 
13:00~15:30  講演&パネルディスカッション
「有機給食とその食育の実践」 片野清美(エイビイシイ保育園園長)
「安全で質・味のよい食べものを給食に」小池澄子(管理栄養士)
「農薬の害から子どもの脳を守る」 黒田洋一郎(脳科学者)
「食育を支える有機農場」 魚住道郎(魚住農園)

15:30~17:00  有機農家の紹介と出会いの場
ブースを設けて有機野菜などの実物を見ながら生産者と保育園・幼稚園担当者が交流できる出会いの場を提供

参加費 1500円 (事前にお申し込みのうえ、当日ご持参ください。)

主催 NPO有機農業推進協会・NPO日本有機農業研究会 協力 渋谷環境と文化の会

お申し込み・お問い合わせ(申込〆切7/25)
NPO有機農業推進協会
〒170-0005
  東京都豊島区南大塚2-14-12 YSビル303
TEL 03-5940-2313
FAX 03-5940-2314
メール yusuikyo@aurora.ocn.ne.jp

 
講師プロフィール

片野清美(かたの・きよみ)
1950年、福岡県小倉市(現北九州市)生まれ。1971年、私立東筑紫短期大学、保育科を卒業後、地元の私立保育園で保育士の仕事に就く。1983年に上京後、新宿・職安通りに面したビルで「ABC乳児保育園」を開く。現在に至るまで、夜間保育や深夜保育、学童保育などさまざまなかたちの保育を行い、時代のニーズに合わせた先駆的な保育をめざす。その行動力と実績は『職安どおりの夜間保育園』(ひとなる書房)、『眠らない町の保育園』(読売新聞連載・NHKテレビ)などでも紹介された。2度の結婚を経て、子ども6人の母親。ひとりの女性としてもダイナミックな人生を送っている。エイビイシイ保育園園長として、13年前から給食への有機食材の導入に取り組み、現在100%の有機給食を実現している。

小池澄子(こいけ・すみこ)
女子栄養短期大学卒業後、乳業会社の栄養士を経て、1992年開業栄養士として有限会社カナ設立。身土不二を柱として保育園や地域などで食育活動に携わり、若い栄養士や保育士の育成にも力を注ぐ。離乳食や健康本の監修やレシピ考案、保育士養成大学にて小児栄養の教鞭をとり、現在は穀物菜食(ベジ食)を研究中。また、保育園での栄養・離乳食指導、企業での栄養相談、講演などでも活躍中。多くのママ、赤ちゃんと交流してきた経験からの的確なアドバイスに定評がある。『ステップアップ離乳食』(学研プラス)等、幼児食や離乳食に関する本を多数執筆。

黒田洋一郎(くろだ・よういちろう)
元東京都神経科学総合研究所参事研究員。専門は分子細胞神経生物学、中枢神経毒性学。1943年、東京都生まれ。1966年、東京大学農学部農芸化学科卒業。東京大学応用微生物研究所(現:分子細胞生物学研究所)、ロンドン大学精神医学研究所を経て、1973年、東京都神経科学総合研究所研究員。1976~77年、フランス国立科学研究機構・神経科学センター客員研究員。東京都神経科学総合研究所参事研究員。1999~2005年までCRESTで『環境化学物質の脳への発達への影響』研究、研究代表者。現在、環境脳神経科学情報センター代表、首都大学東京客員教授。近著に、『発達障害の原因と発症メカニズム:脳神経科学からみた予防、治療・療育の可能性』(木村-黒田純子との共著、河出書房新社)。

魚住道郎(うおずみ・みちお)
1950年生まれ。日本有機農業研究会副理事長、有機農業推進協会理事、茨城県有機農業推進フォーラム会長。東京農業大学卒業。1973年、たまごの会農場建設に参画、同農場従事を経て、1980年、茨城県石岡市で専業農家として独立。著書に『有機農業ハンドブック』『「有機農業公園」をつくろう』『食と農の原点 有機農業から未来へ』(以上、共著)、「解説 有機農業のバイブル」『農業聖典』など。各地で講師活動。2013年2月、第17回環境保全型農業推進コンクール大賞「農林水産大臣賞 有機農業部門」受賞。水田16a、大豆麦等穀物畑10a、野菜畑270a、ハウス(雨除)3a、山林5a、平飼い養鶏600羽。エイビイシイ保育園に有機食材を提供している。