中国のオーガニック市場の現状 - 2012年が中国オーガニック市場のターニングポイント

2015年4月7日
執筆:Karin Heinze 、Yinghui Zhang-Carraro氏の報告より

▲新しい厳格な有機ガイドラインは品質のばらつきの防止や詐欺行為を除外するために、かなりの程度まで実施されている。当報告書では、最新現状を示している
 
品質のばらつきを防止するために、2012年に導入された中国の新有機ガイドラインは、中国における有機市場のターニングポイントとなった。最初こそ適用への戸惑いがあったが、市場は回復し、正しい軌道に乗っている。とりわけ、認証・認定機関CNCA( 国家認証認可監督管理委員会)は新しいルールを根付かせ、広報を迅速に実施するために多くのことを行った。これまでのところ、中国での有機部門は、主に一次生産に焦点を当てている。
 
予想より遅い販売展開


 ▲272万ヘクタールが有機認定されている。
 
2014年9月にCNCAは、中国での有機部門の発展に関する報告書(中国のオーガニック産業開発に関する報告書)を発行した。報告によると、有機食品の販売額は2013年に105億元(15.7億ユーロ)に達した。2007年の予想では、2013年には200~300億元(30-45億ユーロ)になるとしていたので、新規格の導入は、成長を鈍化させたといえる。
 
2013年末、国家基本法(GB / T 19630から2011)の有機ガイドラインによると272万ヘクタールが営農され、その有に半分(1:43万ha)が野生収集のための領域である。中国における有機生産統計6.051によると、9. 957の認証が発行されている。最初のオーガニックの大型店Ostoreが開店し、国内のオーガニック市場がスタートし、有機認定事業者数はたった200でしかなかった2005年以来、有機食品は数年のうちに膨大な増加を記録している。生産の70%は農産物で、畜産が5,3 % 、水産が3,4 %である。
 
50を超える外国のオーガニック企業が中国に進出


 ▲多くの外国ブランドを提供する有機スーパーマーケットLohao

中国が毎年出展しているドイツ・ニュルンベルクのBioFachを見ればわかることだが、これまでのところ生産にあまり変化はみられない。中国は輸出に焦点を当てているとはいうものの、トウモロコシや豆類など原料を生産している。
 
翻ってみればすなわち、中国は加工食品は輸入する必要があるという事だ。それは、輸入の前に、中国当局によって認定されなければならないことも意味する。研究報告によると、2014年2月の終わりまでに100の有機証明書が輸入品のために発行され、54の外国企業が認定された。そのうちの34社はヨーロッパ(イタリア、スペイン、デンマーク)からで、主な製品はベビー用乳製品、ワイン、オリーブオイルである。


▲専門来場者数は、継続して毎年上昇しているBioFach China
 
オーガニックに特化した唯一の見本市BioFach Chinaの来場者数をみれば、中国のオーガニック市場が継続して発展していることがわかる。2011年から2014年の出展者数は大きく変動(3342、189、261、345)しているが、来場者数は一定して上昇し続けている:14,613、15,963、16,235、16,755。 2015年5月28日から30日の今年は360の出展者と17,000人の来場者が期待されている。
 
 
オーガニックの「贈り物」は廃止


▲ますます人気のオーガニック・ファーマーズマーケット
 
2012年以前は、主に従来型スーパーマーケットが有機製品の売上上昇に貢献した。外に「オーガニック・ギフトショップ」のようなオーガニック&ナチュラルスーパーの貢献もあった。後者は、大企業や政府機関関係者への贈答用としてギフトボックス入れた有機食品を高く販売したが、今ではこのような行為は、廃止されている。
 
北京と上海が主要市場


 ▲需要が高い有機製品を販売するマーケット
 
北京と上海はまだオーガニック製品の主要市場であるが、他の都市もすぐに追いつくだろう。有機スーパーマーケットチェーンLohao Cityは2006年に設立され、すぐに一連のオーガニック&ナチュラルスーパーを北京にオープンした。しかし、ビジネスを確立するために展開したメガ都市以外の実験は成功しなかった。 2009年に自社ブランドLohao’s、2013年からはオンラインストアもスタートさせた。
 
全体的に、中国の小売は、急速な転換を遂げ、そのことが有機分野にも影響を与えている。上海のOle´sのような比較的新しいプレミアムスーパーマーケットのコンセプトではオーガニック製品の提供が増え、オンライン取引はとりわけ、交通量が多い中国のすべての主要都市で盛んになっている。
 
オンライン取引で成功


 ▲成長著しいEコマースは、高品質食品やオーガニック製品のための販売チャネル
 
成功したインターネット取引企業の例は、Shun Feng Expressだ。1993年に設立された同社の第一の業務は物流である。Shun Feng Best は2012年に子会社として設立。1万品目もの食品を全国規模で取り扱っている。製品のおよそ70%が輸入され、選りすぐりの国産有機食品や輸入有機食品を扱っていることを目玉にしている。
 
Shun Feng Best の目標は、安全で高品質の食品に最適なプラットフォームNo.1としての地位を確立すること。もう一つのオンラインショップBenlai Life も安全で高品質の食品を扱っている。「健康」な慣行食品に加え、広範な種類の有機製品を提供し、中国の北部、南部、東部の多くの地域に配達している。
 
最大のオーガニックオンライン小売-Tootooオーガニックファーム


 ▲必要なすべての商品を提供するTootooオーガニックファーム
 
現在最も重要なオーガニックのオンライン小売業者はTootooオーガニックファームである。Beijing Ninetown Ecological Agriculture Co., Ltd.及びナスダック上場のNinetown Groupの一部に所属し、2008年に設立された。Tootooは30以上の都市に配達する中国の最大のオーガニック・オンライン小売業者として名乗りを上げている。
 
しかし、すべての商品が有機認定をしているわけではない。北京の郊外にある70エーカーの自営農場で生産された製品を中心に他農場やディーラーの製品、輸入食品も扱っている。品揃えには食品でだけでなく、エコ化粧品、洗剤およびクリーニング製品や繊維製品も含まれる。
 
オーガニックに対する意識は着実に成長


 ▲2010年5月以降、北京にはオーガニック・ファーマーズマーケットがあり、上海にもオーガニックマーケットができた(写真) 

有機食品と健康的なライフスタイルの価値に対する意識は、2010年以来、着実に成長したが、これには週末に開催されるオーガニックマーケットが大きく貢献しているといえる。最初のオーガニック・ファーマーズマーケットは、北京で2010年5月設立され、さまざまな場所での週末マーケットへと進化してきた。
 
さらにいくつかのファーマーズマーケットが北京や他の主要都市にも出現。これらのマーケットには生産者と消費者が集まり、その食品がどのように生産されたのか、誰が生産したのか、興味ある消費者に知ってもらっている。これが、中国の草の根運動の駆動力となり、環境問題や健康食品の役割をより多くの人々に認識させるのに役立っている。


 ▲中国の有機農家で働く女性
 
報告書執筆者:
中国で生まれ育ったYinghui Zhang-Carraroは、現在、イタリア人の夫と二人の息子とともに英国で住んでいる。オーガニックに触発されたZhangは、母国のオーガニックを強化することに熱心に取り組んでいる。その貢献の一つとして北京でオーガニックマーケットもスタートさせた。www.organic-market.infoのために、中国におけるオーガニックの展開について定期的に寄稿している。
 
当記事はwww.organic-market.infoの承認により翻訳・掲載しています。
原文はこちら
 
 
 

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