Global Organic Network Japan代表・中村実代がオーガニックな人に会ってお話を伺うオーガニックインタビュー。オーガニック・自然派にこだわったイタリアンレストランtrattoria LA SCARPETTAのオーナーシェフ五十嵐義則さんの第2回は美味しい食材を求め、時間と手間と心をかけて行動するシェフ。
オーガニックをきっかけに新しいつながりが生まれているようです。
・自分で動く!そして、つながる!
─ 実は、2001年から2010年までオーガニック展示会運営に携わっていたのですが、出展誘致、動員には本当に苦労しました。外食産業はとにかくコスト優先、安くなければダメ、とはっきり言われたこともあります。
五十嵐義則さん(以下 五十嵐):確かにコストは大事ですからね。オーガニックは高いというイメージもあるし、実際に高い。そして、コストを抑えるためにはスケールメリットが求められる。でも、個店ではそんなに大量には仕入れられないし、かといって、チェーン展開しているようなお店に大量に安定供給するのも難しいですよね。悩ましい問題です。
─ 2006年は、オーガニックワインの出展者が多かったので、ワインレストランに向けて、ぐるなびを通してアプローチしたけれど、ほぼまったく反応なしでした(苦笑)。
五十嵐:そうだったんですね。実際のところ、個店だと日々の仕事をこなすだけで精一杯なところもありますからね。オーガニックEXPOには2009年から行っています。2013年には福島県ブースのオーガニック推進室の方とお話をすることができて、今年から完全無農薬でパプリカの生産をお願いしているんですよ。
─ 福島でパプリカ?
五十嵐:そう、福島でパプリカです。福島は両親が会津出身ということもあり、とても縁の深い場所で、「ふくしま応援シェフ」にもなっています。
パプリカは、完全無農薬のパプリカが欲しい!と思って相談したのですが、渋られました。というのも、そもそもパプリカって、とても糖度の高い野菜なんですね。さらに緑色のパプリカが熟して赤色のパプリカになるので、栽培期間が長い。つまり、糖度が高い=虫がつきやすい、栽培期間が長い=効率が悪い、と栽培するにも商売するにもあまり美味しくない野菜なのですが、オーガニックふくしま安達 ななくさ農園や会津自然塾など、熱心に取り組んでくれる生産者に出会うことができました。
─ 生産者とのやりとりはどうですか?
五十嵐:実際に現地に行って、見て、会って、話して、ひとつひとつです。確かに地方はレスポンスが遅いかもしれない。流通の問題も容易には解決できないのかもしれない。でも、プロとして、何を作れば売れるか(買うか)、何を望んでいるか、を真摯に伝えれば、応えてくれる人がいる。結局は人と人のつながりだと思います。
料理人の世界は狭いし、地方の生産者とシェフでは流れる時間も違っている。料理人と生産者は、ある意味似た者通しで、職人気質だから、コミュニケーションがとれるまでが大変。こだわりの強い2つの世界をつなぐしくみが必要ですよね。
LA SCARPETTAのおススメは、夏でも食べてほしい、というパーニャカウダ。
ソースはニンニクとアンチョビクリームベースと無農薬大豆を使った自家製味噌の2種類。
奥様の手づくりの自家製味噌ソース。
濃厚なお味噌の旨味が力強い野菜の魅力をさらに引き出します。
ガーリックとアンチョビの鉄板イタリアンコンビ!
ガーリックのほどよい辛みとアンチョビの絶妙な塩加減はパンにもぴったり!
こだわりの自然派イタリアン
trattoria LA SCARPETTA(トラットリア ラ・スカルペッタ)
東京都千代田区九段南4-2-15 メディスクエアビル B1F
050-5890-1444 (予約専用番号)
03-3264-2022 (お問い合わせ専用番号)
JR市ヶ谷駅 徒歩6分/地下鉄市ヶ谷駅 A3出口 徒歩4分
Webサイト http://scarpetta.seesaa.net/
Facebook https://www.facebook.com/trattoriaSCARPETTA
ランチメニュー情報はWebサイトで更新されています!
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