OWCの主なテーマは以下の通りです。「小規模農家やショートサプライチェーン(提携・CSA、ファーマーズマーケット・宅配等)」、「有機農業と学校給食」、「オーガニック市場とセクター開発」、「気候変動(地球温暖化)」、「生物多様性保全」、「有機認証制度」、「参加型認証制度(PGS)」、「有機農業と地方自治体、政府、協同組合支援、協力」、「有機農業政策とアドボカシー」、「生産者と消費者の協力(提携)」、「有機米生産」、「地元種子」、「有機農基準の調和」、「女性と有機農業」、「条件不利地域(上水源保護区域)と有機農業」、「食料安全保障」、「生態・有機的生活」、連日開催された分科会では、その他多くのテーマが議論されました。
OWCは、「IFOAM(国際有機農業運動連盟)」と「韓国オーガニック世界会議組織委員会(KOC)」それに「国際有機農業学会(ISOFAR)」の主催です。共催は、地元韓国の京畿道、南揚州、環境農業団体連合会(KFSA)」。IFOAMの戦略的パートナーである「国連食糧農業機構(FAO)」、「国連貿易開発会議(UNCTAD)」、「Hivos(オランダ開発援助団体)」、「スイス有機農業研究所(FiBL)」、「有機農博覧会(BioFach)」「RAPUNZEL(ドイツの有機食品メーカー)」がOWCを後援してくれました。
成長を続ける世界の有機農業
ヨーロッパやアメリカを中心に順調に成長を続けている世界の有機農業とオーガニック市場。IFOAMとFiBL(スイス有機農業研究所)の統計調査によると、有機農業で生産している農地は世界で約3720万ha(2009年)に達しました。これは前年よりも約200万ha増えて約6%の成長です。ヨーロッパの有機農地は約930万haで、オーストリアやスウェーデン、スイスで全農地の10%を超えるまでになっています(※半分は畜産用の牧草地)。有機農業はEU農地の約5%に達しています(※日本は0.2%)。そして、15年間以上順調な成長を続けている世界のオーガニック市場は、ヨーロッパで約2.6兆円。アメリカもほぼ同規模で、世界で約6兆円(2009年)に迫る勢いです。この勢いをアジアで一番受け継いでいる韓国では、この10年間で有機農業が急速に成長しています。今回のOWCは、なぜ韓国で有機農業やオーガニック市場が急成長しているか、その理由を具体的に実感できる貴重な機会でした。
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