「日本オーガニックコスメ協会」(所在地:東京・八王子市) が普及を目指すオーガニックコスメ推奨品マークについて、GONの一般向けサイトで紹介したら、関心が高かったので、ここでは、その取得を目指す製造者に焦点を当てて紹介する。
自主的なNGO活動の一環として取り組む「日本オーガニックコスメ協会」の推奨品マーク
15年以上にわたって、単行本『オーガニックコスメ』を発行してきた経験をもとに、「日本オーガニックコスメ協会」は、オーガニックコスメの基準を定め、これに基づいた推奨品マークの提案を開始した。
推奨品マークの目的
1.消費者が安心安全な化粧品を選びやすくする。
2.安心安全なオーガニックコスメ製造の指針となる。
3.「衣食住」丸ごとオーガニックライフの普及を促す。
日本オーガニックコスメ協会推奨品の基準概要
1)オーガニックコスメ推奨品が「使用可能」とする基本原料
「日本オーガニックコスメ協会」は、オーガニックコスメ推奨品に使われる、基本的な原料は、もともと自然界にあり、自然界で循環することが出来、自然界のバランスを壊すことがないものであるべきと考えている。
オーガニックコスメ推奨品が認める基本原料の具体的な条件は、次のとおり:
● 資源的に有限であり、かつ自然界にない合成成分のもととなった石油と石油由来合成成分を使っていないこと(地球温暖化への配慮も要因)。
● 植物、粘土、鉱石類のように、自然界の中で生まれ、循環することができ、自然のバランスを壊す懸念のない原料であること。
● 人為的な化学的操作によって、もともとの自然の組成を変化させることで新たに作られた、自然界にない成分は「使用不可」。
● 石けんのように、長年にわたって使われてきて、環境や肌に対して、無害であることがわかっている原料であること。
● 使用植物については、認証取得の有無を問わず、実際に農薬や化学肥料を使わずに栽培されたものであること、あるいは野生植物を使用した原料であること。
● 殺傷しなければ得られない動物性原料ではない。
例、鯨油、馬油、鶏のトサカから得られるヒアルロン酸、サメから得られるスクワレンなど。
※殺傷しなくても得られる羊毛由来のラノリンは、EUの基準に準じて使用可。
● 原料の殺菌方法として、放射線などの照射をしていないこと。
● 先人の経験によって安全性と有益性が確かめられた伝統的植物であること。
※ 日本オーガニックコスメ協会が「使用可」としているすべての原料については、協会が作成している「化粧品成分辞典」で確認することができる:http://joca.jp/ingredients/
2)オーガニックコスメ推奨品が求める製造方法
オーガニックコスメ推奨品が求める製造方法の具体的な条件は次のとおり:
● 完成品が、天然成分100%で製造されていること。
● 乳化方法について合成界面活性剤を使わずに天然成分で実現していること。
● 洗浄成分について合成界面活性剤を使わずに天然成分で実現していること。
● 防腐および保存性を高める方法について、合成防腐剤成分を使わずに天然成分で実現していること。
● 植物エキスの抽出、加工、漂白などにおいて、合成溶剤は使わず、水、醗酵製造エタノール、植物油、グリセリン等を使用する。
● 完成品の殺菌方法として、放射線などの照射をしていないこと。
● 製造工程で、環境に負担をかける合成成分や有害物質を排出していないこと。
オーガニックコスメ推奨品マークは、「日本オーガニックコスメ協会」の自主的な判断により、オーガニックコスメ製品につけている。
※推奨品マークの取得についての詳細は、「日本オーガニックコスメ協会」にお問い合わせください。
連絡先
日本オーガニックコスメ協会:http://joca.jp/
文責:グローバルオーガニックネットワーク 中村 実代
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