循環型社会を楽しむインテリア。廃棄されるオレンジの皮を原料にした堆肥化できるランプ

イタリア・ミラノに拠点を持ち、サーキュラーエコノミーを先導する企業「Krill Design(クリルデザイン)」。食品廃棄物を3Dプリンターでデザインしたインテリア雑貨などの商品開発が行われています。「Krill Design」のオレンジの皮でつくられた「オーミー・ザ・オレンジランプ」の予約販売がスタート。

日本での総代理店「株式会社 堀越商事」によると、「彼らは、食品業界から排出される有機性廃棄物を素材に取り入れ、廃棄物を減らし、かつ見た目だけではない、考え方まで美しいインテリアをつくることに挑戦し続けている」というデザイン会社。「オーミー・ザ・オレンジランプ」は、ローカルサーキュラーエコノミーから生まれた画期的なプロダクトです。

“サステナブル”を暮らしに取り入れて楽しむ

「Krill Design」が着目したのは、シチリア島でたくさん収穫・加工された後のオレンジの皮。オーガニック栽培された原料ですが、ほとんどが産業廃棄物として処理されていました。調達のコストもかからないため、研究チームを結成して「軽く」「丈夫で」「土に還る」有機材料「RekrillOrange®(リクリルオレンジ)」を開発。

まるでオレンジの皮のよう

オレンジの質感まで感じられるユニークな「オーミー・ザ・オレンジランプ」。新素材の「RekrillOrange®(リクリルオレンジ)」は、植物性のデンプンを原料とするバイオポリマーに、乾燥させ粉末状にした2~3個のオレンジの皮を混ぜたもの。3Dプリンターのインクとして使われています。「RekrillOrange®」と3Dプリンターでつくられたオレンジランプは、「Krill Design」研究チームによって土に埋めても完全に自然に還ることが実証されています。

オレンジからイメージされたデザイン

ローカルなサーキュラーエコノミーを可能にしているのは、地元企業とのコラボ。オレンジジュースで有名な「SANPELLEGRINO(サンペレグリノ)」は、シチリア島でオーガニック栽培されたオレンジを絞った後の外皮や中果皮などの廃棄物を提供。さらにホームプロダクトブランド「SELETTI(セレッティ)」も加わってタイアップコラボレーションが実現しました。

雰囲気のある柔らかな色と灯り
高さ23cm、重さ150g
一般販売予定価格:18,800円(税込)

廃棄される食材から新たな価値が生まれました。SDGsビジネスの成功要因として、自然環境で循環する100%ナチュラルで持続可能なプロダクトに“生活の楽しさをプラスするという視点が重要になっていきそうです。

■6月20日までMakuakeプロジェクト クラウドファンディングで先行販売中https://www.makuake.com/project/ohmie/

Krill Design  https://krilldesign.net/

企業情報(株式会社 堀越商事)

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執筆者:奥田 景子

ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。

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