有機循環型酪農を実践する別海ウェルネスファーム。希少なA2ミルクを100%使用した「オーガニック生乳でつくった有機牛乳」新発売

ベルギーはヨーロッパでも美食の国。ベルギーの産業の中心は牧畜だそう。乳製品と肉製品の生産は、全農産物の3分の2以上を占めています(参考:農林水産省「2.4ベルギー」)。

そんなベルギーの乳業メーカー「Pur Natur (ピュアナチュール)社」は、大地・水・空気・動物へのリスペクトを持つことを理念としています。

 「Pur Natur社」と技術提携を行い、日本国内で乳製品の製造販売を行っているのが、なんと化学メーカーの「株式会社カネカ」(以下カネカとする)。酪農家と供に運営する自社牧場「別海ウェルネスファーム」の生乳を使用して「ピュアナチュール™ オーガニック」シリーズを販売しています。

2024年3月19日、ヨーグルトに続き「オーガニック生乳でつくった有機牛乳」がラインナップに加わり、ビオラルとライフの一部店舗(約70店舗)で先行販売されました。

カネカグループ運営牧場「別海ウェルネスファーム」
2022年12月有機JAS認証を取得

持続可能な酪農と希少なA2ミルク

「オーガニック生乳でつくった有機牛乳」に使用している生乳はすべて「別海ウェルネス

東京ドーム28個分という広大な敷地の「別海ウェルネスファーム」では、有機JAS認証を取得し、人や牛、環境に配慮された持続可能な「有機循環型酪農」が行われています。放牧中心で、牛舎では牛をつながない「フリーストール飼育」を行うなど、牛にとってストレスフリーな生活。アニマルウェルフェアにも配慮して飼育管理されているのです。

放牧風景。およそ120頭の牛が飼われています

さらに、牛の排泄物は発酵・熟成させ、畑の堆肥として活用。牧場に隣接する、無農薬栽培の広大なとうもろこし畑の有機肥料になっています。とうもろこしと牧草を発酵させた栄養バランスの良い飼料は、有機飼料として牛に与えられています。

また、牛が搾乳されたいときに搾乳する自動搾乳機を設置。耳につけたICチップで個体管理も行い、過剰な搾乳をふせぎ、牛の健康管理と働く人の労働時間の短縮につながっています。健康に育った牛から、美味しい牛乳ができます。

A2ミルク「オーガニック生乳でつくった有機牛乳」 1L
有機生乳100%:538円(税込)

日本のミルクの多くはA1タイプなので、A2ミルクを知らない人も多いのでは。

牛乳のタンパク質に含まれるβカゼインには、牛の遺伝子の違いによってA1タイプとA2タイプがあります。遺伝子の組み合わせによってA2タイプのみを持つ乳牛が出すミルクを「A2ミルク」と言います。

諸説ありますが、A2ミルクはおなかがゴロゴロしにくいと言われていて、牛乳が苦手な人でも消化不良をおこしにくいそう。様々な研究がされる中で、オメガ3脂肪酸も多いという報告もあり、健康面の効果も期待されています。

オーストラリアやニュージーランドを中心に急速に広がりを見せているというA2ミルク。日本での流通ははじまったばかりですが、新しい牛乳として、大きな注目を集めています。

「別海ウェルネスファーム」で飼育されているのは、全頭がA2タイプの乳牛です。

化学メーカーが取り組むオーガニック「乳製品事業」

「別海ウェルネスファーム」の創業メンバー久多里さん

カネカは、化学メーカー・素材メーカーとして知られている企業。「有機循環型酪農」に取り組むきっかけは何だったのでしょうか。

創業時から微生物を使った技術で、イーストや還元型コエンザイムQ10をつくってきた実績がありました。もっと人々の近くで健康に寄り添いたいという願いで立ち上げられた「乳製品事業」。

そして、過酷な労働や高齢化など、一次産業の根本的な課題解決のため乳製品事業へ参入します。

当時ベルギーへ駐在していたカネカの久多里(くだり)さんは「Pur Natur社」と出会い、その有機酪農の在り方に衝撃を受けました。久多里さんが理想としていた酪農のかたちと、「酪農を元気にしたい」というカネカの事業目標がうまく重なり、「有機循環型酪農」がかたちづくられていったといいます。

朝5時に起床、6時にはお腹を空かせた子牛へ哺乳

久多里さんはパートナーとなる酪農家さん探しなど苦労を重ねていきます。そして、「別海ウェルネスファーム」は2022年に有機認証を取得。

牛舎の断熱材の使用やゼロエネファームを目指した太陽光発電システムなど、化学メーカーならではの技術も多く使われています。

乳製品事業の立ち上げから5年の時を経て発売された「ピュアナチュール™ オーガニックヨーグルト」は、その美味しさが評判。「オーガニック生乳でつくった有機牛乳」も豊かな大地で育った健康な牛がつくる芳醇な有機生乳の風味と、「Pur Natur 社」伝統の製法による甘味とコク、すっきりとした後味が特長。

すべてに配慮した有機循環型酪農から生まれたオーガニック乳製品の美味しさ、それによってもたらされる心の豊かさが、さらに広がっていきそうです。

 

オーガニック生乳でつくった有機牛乳(カネカ)
https://kaneka-purnatur.jp/organic/milk/

企業情報(株式会社カネカ) 

《関連キーワード》
, , , , , ,

執筆者:奥田 景子

ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。

人気のWebコンテンツはこちらです

お問い合わせ