忙しくて疲れてしまう日々。リフレッシュするため、ショッピングやドライブなど外出もいいですが、たまには時間を気にせずのんびり読書しながら、家で一人過ごしてみてもいいかもしれません。

本はいつでも側にあって、何かある度に読み直すことができます。また、その時々で内容の印象も変わっていきます。

枡野俊明さんは、2006年『ニューズウィーク』日本版で「世界が尊敬する日本人100人」の選出された人。曹洞宗徳雄山建功寺住職で庭園デザイナーでもあります。

枡野さんが執筆された「ていねいな暮らしと美しい人生」というタイトルのこの本は、人生を豊かに心静かに過ごすための答えが見つかるような禅語（禅の言葉）を、分かりやすく一つ一つ解説しています。200ページ程度の文庫本で、気軽に読めるものです。

まず第1章は心について、第2障人間について、第3章時間について、第4章変化について、第5章人生について、と各障に分かれています。

迷いがある時や辛い経験をしている時に、気になる障を選んで読んでみるのもいいと思います。禅といえば、座禅をして修行するイメージがありますが、本を読みながら自分と向き合い内面を観察してみると、座禅を組み瞑想することと同じ効果がありそうです。

自分自身を縛っている執着心や妄想から自由になる生き方は理想的です。そのためにはどうしたらいいのか。また、毎日を元気に過ごすためにはどういう心の持ち方が必要なのか、それらのヒントが禅語には凝縮されているということです。

海外から禅芸術としての庭園をデザインしてほしいという依頼も多くあるそう。禅はインドが発祥の地ですが、世界の注目度も高い普遍性があるものです。この本を読んで、自分の価値観を見つけ自分らしい生き方に応用できるのでは、と思います。

禅の言葉に学ぶ ていねいな暮らしと美しい人生：朝日文庫　583円（税込）

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	執筆者：奥田 景子 ライター（エシカルファッション、フェアトレ－ドなど）。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。２０１３年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。