日本市場におけるオーガニック・ナチュラル関連製品(手島大輔)

今回は日本市場にオーガニック・ナチュラル関連製品を販売したいと考える中小規模の製造業者、生産者、輸入業者の方を対象に、時間とお金をかけないで行える簡単で実践的な取り組みのポイントについて述べたいと思います。初歩的な内容でマーケティングのプロの方には釈迦に説法ですが、是非お付き合いいただけますようお願い致します。

まず事業の成功に最も重要なことは、マーケティングのテクニックや製品スペックなどではありません。それは、自分にしか出来ない取り組みや製品でどれだけ人々に感動を与えられるか、多くの人を幸せに出来るかを日々追及していくことです。現場に何度も行き、多くの人に会い、自らの存在意義を問い、自分にしか出来ない使命を全うしていく。そうした魂のこもった製品やメッセージ、ストーリーだけが世の中の雑音を切り裂いて人々の琴線に触れ、心を動かし、世の中を動かしていくことになります。そのことを踏まえたうえで、手段としてマーケティング手法を効率的・効果的に活用していくことに勝機があります。以上のことをまず大前提にしていただけますようお願いいたします。

 

売れる仕組み作りのフレームワークとは

「マーケティング」とは「ものやサービスが売れる仕組みづくり」とここでは定義します。売れる仕組みづくりのアプローチには様々な方法や理論がありますが、中小規模の企業で少ない投資で一定の結果を出すには、古典的でシンプルな以下のフレームワークで充分と考えます。それは、?外部環境を調べる(市場トレンドや消費者や競合を知る)、?内部環境を調べる(自分の得意なことや出来ないことを知る)、?SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威を把握する)、?事業領域・コンセプトの策定(だれをターゲットに、どのようなニーズに対して、自分しか出来ないどのような独自能力で何を提供するのかを決める)、?マーケティングミックス・4Pの策定(具体的にどのような製品・価格・チャネル・プロモーションで行うか決める)、の仮説と検証を繰り返し行うプロセスとなります。

大切なのは、自分の思いつきや思い込みを押し付けてもうまく行かず、相手がどうしたら喜んでもらえるのか、現場に100回行きとことん考え抜いて解決してあげることです。その製品やサービスは、お客さんに対して自分しか絶対出来ないものとして本当に喜ばれることなのかを自問自答を繰り返して実行し、出た結果をフィードバックしてさらに改善していく。これが売れる仕組みづくりの基本的なフレームワークです。
以降、紙面制約上全てのことは書ききれないので、重要なポイントをかいつまんで述べてまいります。

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