社会を変える食。私たちの心と身体を笑顔にする「じゅんいち堂」のグルテンフリースイーツ

腸に住むたくさんの腸内細菌が、私たちの健康を支えています(参考:厚生労働省e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」)。腸の重要性が知られるようになってから、腸活は注目の的。また、腸内環境を悪化させる場合があると報告されている「グルテン」に気をつかうことも。グルテンフリーの認証マークを見かけることも増えています。

背景には、グルテンアレルギーやセリアック病、グルテン過敏症、ダイエットなどのニーズが増えていることがあります(参考:日本米粉協会「ノングルテンJAS認証について」)。

グルテンフリーといっても、原料や添加物が気になります。福岡県小郡市でグルテンフリー、さらに有機JASを含み、すべての原料にこだわってスイーツをつくっている「じゅんいち堂」の伊藤淳一郎(いとう じゅんいちろう)さんへ話しをうかがいました。

原材料にこだわって心と身体が喜ぶスイーツを提供する

パティシエ 伊藤淳一郎さん
福岡県出身。高校卒業後、関西の専門学校へ進み神戸、
大阪のホテルやレストランで経験を積み、
福岡へ戻り洋菓子店へ就職。
専門学校の講師も経験し、2022年11月に開業。

伊藤さんのスイーツは、米粉には佐賀県産の無農薬栽培のお米を使用、平飼い卵、グラスフェッドバター、奄美産サトウキビ100%と原料にこだわっているもの。「グルテンフリー」のパティシエになろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

 「長年食の仕事をやってきましたが、元々健康に興味があったんです。スイーツに添加物入れてつくることは少ないのですが…ベーキングパウダーを使うときに違和感がありました。

40歳を迎え事業を立ち上げる時、一般的に体に良くない印象のスイーツと健康をマッチングさせたいと思って。『自分が好きなこと』と『自分ができること』を合わせたら面白いかなと。そこで『心と身体が喜ぶお菓子工房』というコンセプトでスタートしたんです」


こだわりの減農薬のいちご

伊藤さんのスイーツづくりでは、ご縁を大切にしているようです。

「30歳ぐらいかな。健康に気をつかっている人たちがまわりに増えていったんですよ。お子さんがアレルギーなど。そういう人たちの話を聞いて、それなりに勉強しながら試行錯誤していきました。

グラスフェッドバター以外は、地域の生産者さんとのつながりを大事にしています。いちごは農家さんに直接お会いして仕入れたり、依頼を受けて無農薬の人参を使ったクッキーもつくっています」

マルシェでは焼き菓子を販売

初めはオーガニックに興味はなかったそうですが、原料へのこだわりは徹底されています。さらに「じゅんいち堂」さんのスイーツはとっても美味しい!

「ありがとうございます。このスイーツを食べたら、心だけでなく体まで笑顔になる。そんなスイーツをつくりたいと思います。大量につくられるスイーツでは、どうしても農薬を使用した原料になりますよね。体にマイナスなものは少しでも減らして、プラスなものを入れたスイーツをつくっていきたいんです」

グルテンフリーのスイーツづくりの難しいところをうかがいました。

「米粉のスイーツは、パサパサして美味しくないとよく言われました。米粉と小麦粉は性質が違いますから、どうしても同じようにならない。品種によって、スポンジの膨れ方が違ったり…。米粉では出せない食感って言ったらいいでしょうか。少しでも食べなれた味に近づけるよう、改良を続けていきました」

専門学校の講師として、次世代へ伝えたい思いもあるようです。

「学校ではお菓子は愛情だと伝えています! 愛を持ってお菓子をつくりなさいと()

好きな人のことってすごく考えて、何が好きなんだろう、何をしたら喜ぶんだろうって思いますよね。そんな思いで目の前にあるスイーツをつくれば、より自分の中に落とし込めると思うんですよ。

愛情を持つと美味しさを追求ができるからと、僕はちょっとかっこよく言うんですけれど(笑)。好きなことは没頭しますからね」

子ども食堂のお手伝いにも参加

最後に今後の展開など、商品開発については。

「食べる『栄養補助食品』をつくっていきたいです。心と体のサプリメントという、機能性のあるスイーツです」

スーパーフードを使ったお菓子を考案中だそう。

「ロングペッパーっていうスパイスがあるんですが、内臓が温まるスパイスなんです。そんな体に良い食材を絡めながらやっていきたいと思っています。『良薬口に苦し』を変えていくことも目標です」

実際に子供たちのグルテンアレルギーは増えている印象だと語る伊藤さん。心と健康に気を使うことは、周りのことを気遣うことでもあります。相手の立場に立って物事を考えることなど、それはすべて社会のあり方とつながっているもの。

身体も心も一人ひとり違っている。それでも皆で一緒に食べることができるスイーツは格別! 伊藤さんがつくるグルテンフリーのスイーツは、人の心に寄り添い社会を変えていく可能性を秘めたスイーツだなと思いました。

 

じゅんいち堂 公式サイト https://www.instagram.com/junichi_do/
※焼き菓子はマルシェで。季節のタルトなどはサイトからお申込みください。

 

 

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執筆者:奥田 景子

ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。

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