オーガニック化粧品入門(手島 大輔)

3. オーガニック認証って何?

欧米にはオーガニック化粧品という定義を明確にする、第三者機関によるオーガニック化粧品の認定制度があります。定める基準とは、製品の水を含めた全体量に対してオーガニック認証機関による認定を受けた植物エキスやオイルなどが一定量以上含まれ、さらに機関の使用禁止としている成分を使用していない、というもの。そしてその基準に達したものは、製品に認証機関のマークなどをつけて消費者に分かるようにしています。

有名な認定機関として、フランスのエコサート、イタリアのイチェア、イギリスのソイルアソシエーション、ドイツのBDIHなどがあります。多くの機関は、水を含めた全体の95%以上が自然由来の成分であること、また全体の10%以上にオーガニック認定成分を使用すること、パラベンやフェノキシエタノールなどの保存料を用いないこと、などを定めています。そうすることでオーガニック化粧品として市場での一定のポジションを確立し、消費者には安全性を訴求した製品とプロモートしているのです。

4. オーガニック化粧品に使われる原料は?

オーガニック化粧品に主に使われる原料はハーブです。古来から薬草として生活の中で用いられてきた薬であり、特に修道院を中心にハーブの研究は進められてきました。そうした長年人に使われてきて有効そして安全であると考えられる伝統的な薬草が、現代の技術の進展により本当に効果があるということが科学的に証明されてきたという点もオーガニック化粧品が興隆する一因です。それらハーブから抽出したエキス、蒸留して得られた精油や芳香蒸留水、そして種子などから得られる油脂などが製品作りに使われます。日本における植物原料としては、古来より用いられてきた米ぬかや椿油などがあります。

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