オーガニックEXPO、今年の「住」部門(オーガニックEXPO事務局)

キーワードは「木」

オーガニックEXPOは、お陰さまで昨年10周年を迎えることができ、それを機に、それまでの食べる物、着る物、つまり、衣食を中心とした展示に「住」を加え、衣・食・住のすべての面で、オーガニック、ナチュラルなものを展示、出展する見本市となりました。
では、オーガニックEXPOでの「住」とは具体的に何か?と申しますと、それは、やはり住む人が健康に、快適に、そして幸せに暮らせ、環境にも負荷をかけない「住まい」ということに収斂されるのではないでしょうか。そうした「住」を可能にするのが、自然素材や自然由来の素材であり、その中で真っ先に頭に浮かぶのが、木です。また今年は「国際森林年」であり、さらに昨年施行された「木材利用促進法」が効果を発揮し始める年でもあります。そこで今年の「住」部門は「木」にスポットを当てて展開することにしました。

 

「木」を巡る政・官・学の動き

この「木材利用促進法」によりますと、今後、建設される低層の公共施設は原則、すべて木造になります。低層の公共施設とは、幼稚園、保育園、小学校、公民館、診療所、老人ホームなどが考えられますが、これらが今後、すべて木造になります。これまではコンクリート造りがあたりまえだったこうした建物が、今、何故、木造なのか?いろいろ要因は考えられます。例えば、木の良さが見直されたからとか、環境や生態系の保護にいいからなど。しかし、最大の要因は、何と言っても、次の点です。それは、戦後、国策として植林したスギやヒノキが、ここへ来て伐採樹齢を迎え、次々切り出されて製材され、まもなく大量に市場に供給されることになります。しかし、今の少ない木材需要では、すぐに在庫がだぶつき、値崩れが生じ、ただでさえ疲弊している林業は、これによって決定的な打撃を被り、経営が一層悪化して廃業や倒産に追い込まれる業者が続出し、日本の林業が立ち行かなくなることが予想されます。そこで政府は、こうした事態を何としても避けるために、木材の消費を強制的に引き上げることを急務と捉え、これを立法化したことが最大の要因です。

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