愛媛から始まる! 産学連携の環境再生型かんきつ農業。2月21日にキックオフシンポジウムを開催

いまが旬のフルーツといえばみかん。
手頃な価格で販売される冬にはたくさん食べたくなります。

みかんは、水分とビタミンC、食物繊維が豊富。かんきつ類には、免疫機能をサポートするβ-クリプトキサンチンも含まれているため健康維持にも良いそう。

美味しいみかんが、自然環境や私たちの未来にも配慮されたものであれば、さらに満ち足りた気持ちになります。

2026年221日(土)、愛媛大学農学部で「持続可能な農業の未来を考える環境再生型かんきつ農業とバイオ炭がつくるゼロカーボンの未来」というシンポジウムが開催されます。

主催は、愛媛県佐田岬半島で、肥料、農薬、除草剤を一切使用せずにかんきつ類の栽培をおこなっている「ユウギボウシ愛媛」。

シンポジウムでは、茨城大学や愛媛大学の研究者、各分野の第一人者が登壇し、気候変動対策としての農業の可能性、及び持続可能な農業について議論します。

目的は、環境再生型かんきつ農業の実践と科学的根拠を共有し、果樹園を核とした土壌炭素貯留、バイオ炭利用、森林・水田との連携による地域循環型ゼロカーボン農業の可能性を学術的・社会的に議論すること。

注目ポイントは、剪定枝(せんていし)などの廃棄物を炭(バイオ炭)にして土に還すことで、炭素を半永久的に土壌に貯留する「カーボンファーミング」。茨城大学・小松崎将一教授らが、その科学的根拠(エビデンス)と二酸化炭素削減効果について解説。

次に果樹園だけでなく、森林や水田とも連携し、地域全体で資源を循環させるモデルについて議論。

最後に、2026217日設立予定の「一般社団法人エシカルテロワールジャパン」による構想発表。この構想は、みかんをはじめとするすべての農作物を対象に、土地の自然環境や生態系、人の営みを含めた「風土の循環」を価値として可視化し、つくる側と食べる側が同じ風土の一部として関わる新しい関係性を提案するものです。

生産と消費を切り離すのではなく、共に風土を育て、地域と農業の未来に向けた新たなビジョンを提示します。

無煙炭火器で杉葉や紅葉樹の小枝などを炭化

「ユウキボウシ愛媛」代表の宮部元治(みやべ もとはる)さんは、シンポジウム開催の背景について、

「海と山が接する美しい、活動拠点の愛媛県・佐田岬半島名取地区で、『人口減少』と『気候変動』そして『生態系の喪失』という深刻な危機が進行していました。

長年の慣行農業による土壌の劣化は、海への土砂流出を招き、豊かな海の生態系さえも脅かしています。

『人間が豊かになれば、自然が痩せていく』。そんな対立した関係性が、地域の持続可能性を限界まで追い込んでいました。『人と自然が共に豊かに生きる社会』への転換が必要だと痛感した」、と言います。

そのため、失われた「土(根)」の力を取り戻し、剪定枝など地域にあるものを資源として巡らせる「環」をつくる、という信念が生まれました。

「Ne no Wa プロジェクト」 
段々畑を形成する石垣

そして農業を「環境負荷の原因」から、炭素を貯留し生態系を回復させる「地球再生の主役」へと変える。次世代の暮らしを守る唯一の方法であると考え、産学連携のプロジェクトが始まりました。

それが、「人と自然が共に豊かになる未来を創る」ことをミッションに、海と山がつながる地で、人口減少などの深刻な課題に直面する地域社会と農業、そして次世代の暮らしを守ることを目指す「Ne no Wa プロジェクト」です。

ユウキボウシ愛媛の大橋麻輝(おおはし まき)さんは、
「私たちは長年、『人間が豊かになれば自然が痩せる』という対立構造の中で生きてきました。
しかし、本来あるべき姿は違います。土を元気にし、海を守り、美味しくて安全な作物を届ける。
農業こそが、気候変動を食い止め、人と自然の関係を結び直す「希望」になれると、私は確信しています。
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21日のシンポジウムは、その科学的根拠と実践知を共有し、ここから日本中の「農」と「食」を変えていくためのキックオフです。

Ne no Wa(ねのわ)」が描く、根を張り、環を回し、未来の芽を育む物語。その始まりの場所に、ぜひ立ち会ってください」と、メッセージをそえています。

オンラインでも参加可能です。
地域から発信する未来の農業のカタチ。私たちのライフスタイルにもかかわるシンポジウムに参加してみては!

 

■イベントの詳細

開催場所:愛媛大学農学部 大講義室(愛媛県松山市樽味3丁目57号)
※Zoom
によるハイブリッド開催

開催日時:2026221日(土)13:3017:30(受付12:30~)

参加費用:無料

登壇者(敬称略)

宮部 元治(ユウギボウシ愛媛):環境再生型かんきつ管理の実践

小松崎 将一(茨城大学):果樹園における土壌炭素貯留の可能性

島田 勇巳(高槻バイオチャーエネルギー研究所):バイオ炭製造技術と地域循環

猪谷 保富(株式会社炭そだち研究所):炭素を活かした農業と地域資源循環の実践

甲斐 貴光(人間環境大学 総合環境学部):環境再生型管理が土壌環境と果実品質に与える影響

鶴見 武道(千年の森をつくる会 元愛媛大学):炭化技術の定着とかんきつ廃材の地域利用、森とのつながり

浅木 直美(愛媛大学 農学研究科):バイオ炭の水稲利用と農業全体への展開

大橋 麻輝(一般社団法人 エシカルテロワールジャパン 設立準備室 217日設立予定):環境再生型かんきつ農業の社会実装と地域循環モデルの可能性

■主催:ユウギボウシ愛媛

■共催:茨城大学GTech、株式会社炭そだち研究所、高槻バイオチャーエネルギー研究所、日本有機農業学会

現地見学会:翌222日(日)には、愛媛県伊方町(佐田岬)にて、実際の圃場と炭化現場をご覧いただく見学会を実施します。

お申込み:事前登録
以下のURLよりお申し込みください。
 
https://nenowa0221.peatix.com/ 

 

ユウキボウシ愛媛  https://yugiboushi.com/

ORGANIC NETWORK 編集部

 

 

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