「木綿」から「自然」をイメージしますよね。でも、コットン栽培農地は世界の耕地面積の約3%にすぎませんが、全世界で使われている殺虫剤の約16%、農薬全体の約10%が使用されているといわれるほど、農薬や化学肥料まみれなのです。
このことは栽培される土地ばかりでなく栽培する人(子供も含め)の健康も蝕みます。そこで、農薬や化学肥料を使用しない有機栽培による綿花の生産が注目されました。
その有機綿花を使ったオーガニックコットン製品についての国際的な規準としては欧州のGOTSと米国のオーガニック・エクスチェンジがあげられます。
グローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード(GOTZ)
オーガニックコットンの含有率にも一定の基準を設けて、製造過程から最終製品まで環境に優しい方法で製造し、そのトレーサビリティを確保する。
「2012年までに全世界で供給される原綿の10%をオーガニックに」を目標に設立された。原料に一定量のオーガニックコットンを使えば製造工程は従来通りでもよいとされ、含有率の表示がポイントとなる。
これらの基準に準じて最終製品まで認証機関が認証しているケースもあり、団体や協会が独自認証基準を作って認証しているケースもあります。でも、大部分は、有機農産物として認証された原綿を(全部あるいは一部)使った製品が「オーガニックコットン」と称して販売されているというのが現状といえるでしょう。
オーガニックコットンブームの中、使われているオーガニックコットンの含有率が問題になってきましたが、オーガニックコットンに関する法的基準はまだ整備されていません。現在、日本では、平成21年度の国の情報調査事業の一環として中小企業基盤整備機構がまとめた「オーガニックコットン表示ガイドライン策定に係る調査事業」が日本におけるオーガニックコットン表示の指針となっています。
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