▲森林農法が行われている森には生物多様性があります
環境やオーガニックに対する関心の高まりと共に、農産物からファッションまで多くのバリエーションをみせるフェアトレードプロダクト。ウインドファームでは、およそ30年前からフェアトレードの取り組みが行われてきたそう。今では、エクアドル、ブラジル、メキシコ、インドなどの有機農業者を支えています。
ウインドファームが主に取扱っている商品はコーヒーです。コーヒー農園の鉱山開発による環境破壊や、農薬などの汚染から生態系を守る活動を地元の農業者と行ってきました。アグロフォレストリーと呼ばれる森林農法では、多くの種類の樹木を混交して植えることが生物多様性につながり、さらに種の絶滅や温暖化の防止にもつながっています。
▲鉱山開発の様子
例えば、森林農法で生物多様性が豊かになった場所では、害虫と天敵の虫や病原菌が共に存在しています。それが、結果として偏った環境になりにくく、全体のバランスがとれ、木自体、森自体が健康になり、農薬や化学肥料を使用しない有機栽培が可能になるのだとか。
もともと中南米では、コーヒーが持ち込まれる前から、先住民の伝統文化の一つとして森林農法が営まれていた歴史があったとか。
▲美しいコーヒーチェリー
ウインドファームとお付き合いが古い、2003年に亡くなった、ブラジル・ジャカランダ農場のカルロス・フランコさん。1980年から「農薬の使用は、生産者にとっても、消費者にとっても、自然環境にとってもよくない」と無農薬栽培を始め、1993年からは化学肥料の使用もやめて、パイオニアとして地域での有機栽培の普及に尽力した人です。
▲カルロスさんの思いは、子どもや孫、スタッフたちに引き継がれ、オーガニックの哲学としても受け継がれています
ウインドファームでは、この「カルロスさんのコーヒー」を始め、メキシコのトセパン共同組合、エクアドルのインタグコーヒー、東ティモールのマウべシコーヒー、インドのオーツ農園の紅茶などがあります。いずれも、地域の人々と共に丁寧な作業で作られています。そして、農家の収入や女性の立場の向上に貢献するフェアトレードが行われているのです。
▲南インド紅茶は、バイオダイナミック農法によって育てられています
▲有機栽培 南インド紅茶ティーバッグ(2g×25袋):640円(税別)
ウインドファーム
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執筆者:奥田 景子 ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。 |