食べたもので生きている。オーガニック原料と廃棄予定のフルーツを使った「cheesecake lab seed」

「株式会社seed(シード)」のブランド「cheesecake lab seed(チーズケーキラボシード)」は、農薬・化学肥料不使用の米粉と国産有機栽培の小麦粉、国産無添加チーズ、鹿児島県産の粗糖、NON-GMOのエサで育った卵など、こだわりの原材料でチーズケーキやクッキーをつくっています。さらに廃棄されてしまう規格外フルーツをアップサイクルして、すべて無添加でエシカルなスイーツのラインナップ。

 味や鮮度にまったく問題なく、美味しく食べられるのに廃棄されてしまう規格外のフルーツ。「cheesecake lab seed」では、3年前から「NPO法人 青果物健康推進委員会」と連携して、全国の廃棄予定のフルーツをチーズケーキに取り入れています。新フレーバーのブルーベリーを含むチーズケーキ6個セットは、阪急梅田本店のお中元ギフトカタログで採用され、61日からお届けがスタート。

原料は化学肥料・農薬不使用で栽培された米粉や小麦粉
カリウムやカルシウム豊富な粗糖など

始まりは、創業と同時に双子の娘さんの母になった「株式会社seed」代表取締役 南美春(みなみ みはる)さんの体験から。娘さんのひとりはアトピー体質でした。食べ物の原材料がとても気になり、表示をよく見ると、知らない添加物ばかり表記されていました。これを食べさせても大丈夫? と疑問に思っていた時に浮かんだ言葉が、「“You are what you eat”人は食べたものでできている」。「私たちは、子供も安心して食べられる、心も身体も喜ぶお菓子をつくろう! そしてナチュラルな国産素材を使い地球環境にもいいお菓子をつくり、豊かな地球を未来の子供たちへ残したい」と心に決めました。

エシカルフルーツのチーズケーキ阪急6個セット:4,280円(税込)
上)鹿児島県産完熟マンゴー
中)和歌山産ブルーベリー
下)栃木県産いちご

「和歌山産ブルーベリー」は、神谷農園の農薬不使用で栽培された新フレーバー。農薬を使わずにフルーツを栽培する神谷農園では、ブルーベリーの他にも柿やみかん、梅などを栽培しています。神谷農園3代目の神谷さんは89歳で現役。周りの農家さんが農業を辞めていくなか、娘の石橋さんと一緒に親子で畑を守っているそう。毎年大量に出る廃棄フルーツ。農業の継続も厳しい状態にあることを聞いて、規格外のものを含めブルーベリーをすべて「株式会社seed」へ卸してもらうことを提案。ブルーベリーに加工を施し、販路を拡げ、食品ロスの削減とエシカルフルーツやエシカルスイーツの普及に尽力しています。

神谷農園のブルーベリー

「cheesecake lab seed」のエシカルスイーツは、農家さんの負担を減らし、身体・環境に良いことはもちろん、どれも夢のように美味しそうなものばかり。効率的で見た目がきれいな規格に合わせるために農薬が使われるという現実もあります。(参考:なるほどSDGs規格外野菜を救おう!生産された3割は規格外で捨てられる!?」 規格外の野菜やフルーツに目を向け、魅力的にアップサイクルされた加工品を選んで購入することは、畑の食品ロスにも変化をもたらしてくれそうです。

 株式会社seed  https://e-seed.info/

企業情報

 

 

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執筆者:奥田 景子

ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。

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