在宅ワークが増えて、家の中にこもりがちな日々。家にいる時間を楽しむため、オンライン飲み会なども開催されていますが、本を読んだり映画を観たり、また、アートにも触れてみたいもの。口と足で描かれたという、絵画展をネットで観ることができます。
ヨーロッパで始まった口と足で絵を描く画家たちの展覧会
ネット絵画展を主催するのは、「口と足で描く芸術家協会」。両手が使えないという障がいを持つ、国内外の画家たちによる、口や足で描かれた絵画364点が公開されています。「SPORT & PEACE スポーツと平和に想いをこめて」では、東京で国際的なスポーツイベントの開催が決定されてから画家たちが取り組んできたスポーツをモチーフにした作品と、協会の創立40周年に「私の平和の絵」というテーマのもとに描かれた作品を紹介。
「口と足で描く芸術家協会」は、1956年にリヒテンシュタイン公国で、18人の口と足で描く小さなグループによって設立されたそう。1961年から日本で活動が始まりました。その後も世界へ広がり、1963年にスペインで総会が行われ、定款が確立。現在、参加している口と足で描く画家は、72カ国800名以上となっています。
画家たちは、病気や事故など、さまざまな理由で大切な手を奪われています。それでも自立を目指し、口や足に筆をとり、絵を描き続けているそう。「口と足で描く芸術家協会」は、画家たちが表現した、それぞれの世界を観て生きる勇気を感じ取り、触れ合う機会になってほしい、という思いで活動しています。ネット絵画展では、画家のプロフィールを見ることも可能です。
経済や社会のあり方、ライフスタイルなど、あらゆる面で意識が変化しています。障がいを持って生きる画家たちの作品は、力強く、美しく、ユーモアがあるものなど、観ていて明るく楽しい気分にさせてくれます。私たちに、いま必要なことを教えてくれているようです。
ネット絵画展URL: https://www.mfpa.co.jp/net-gallery/vol-08/index.html
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執筆者:奥田 景子 ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。 |