【 五十嵐和恵の季節に合わせた暮らし方 Vol.9 】 冬の養生~過ごし方と食べ方

赤い実物を飾ると冬の到来を感じます、11月7日は立冬。東洋医学では「冬は老化が進む季節」と言われています。いつまでも若々しく健康であるためには、冬の養生が大切です。

冬は老化が進む季節

寒くなると冷えにより血流が悪く。酸素と栄養が体中の細胞に届きにくくなります。空気の乾燥は肌の老化、寒さによる活動量の減少は筋肉や骨の老化につながります。老化によって卵巣の働きが失われるのが閉経。その前後5年が更年期です。冷えが少ないと更年期の不調も軽いと言われています。

「三陰交」~婦人科系万能のツボ

三陰交は足のうちくるぶしから指4本分上。骨の際にあります。ツボが「電車の駅」だとすると「駅をつなぐ線路」を経絡と言います。三陰交は「三」つの「陰」の経絡が「交」わるところ。更年期だけでなく、生理痛・生理不順・冷え・むくみ・めまいなど、女性の不調に対して有効なツボです。「安産と逆子治しのツボ」とも言われています。三陰交を押したり、三陰交にお灸をしたりと、私は毎日続けています。

ハートマークが三陰交のツボ

アンチエイジングには黒い食材

冬は発育・成長・生殖活動・ホルモンをコントロールする「腎」に影響します。腎が弱まると、子どもの成長の遅れ・老化の進行・精力減退・生理不順などが起こりやすく。腎の働きを助けるのは、黒豆・黒ごま・黒米・黒きくらげ・黒糖・昆布・わかめ・ひじきなど、黒い食材と言われています。

黒いものは他の色に比べ食べる機会の少ない食材。黒い食材を効率的に摂ることができる「アンチエイジングごはん」をご紹介します。

「氣」という漢字には「米」が。上の三本の横線はお米が炊ける蒸気「~~~」を表すそう。農耕民族の日本人はごはんを食べてこそ「元氣」がでます。旬を大切にして、無農薬の新米を感謝して楽しみましょう。

【 アンチエイジングごはん 】
〈材料〉
・米      3合   
・黒米     大さじ25杯(お好みで) 
・塩昆布    適量
・炒り黒豆   適量
・黒すりごま  適量 
・水      適量    

〈作り方〉
材料を全部入れてごはんを炊きます。
※そのまま食べることができる炒り黒豆を使うと便利です。
※ひじきやわかめなど他の海藻でもおいしいです。

病気ではないのに体の不調を感じたら、体の内と外から保温・保湿し、ツボ療法を取りいれ、黒い食材を意識して食べることで、症状の緩和が期待できます。さらに、日々楽しめるムリのない運動をして、老化を少しでも遅らせるよう、寒い冬をポジティブに過ごしたいですね。

※冬の過ごし方と食べ方については「五十嵐和恵の季節に合わせた暮らし方Vol.4」を併せてご覧ください。

ポジティブ・エイジング アドバイザー、健康管理士一般指導員、食育インストラクター。福岡市出身。時間とともになんとなく年をとるのではなく、加齢に対して前向きに準備をしながら素敵な年齢を積み重ねてゆく=「ポジティブ・エイジング」を提唱。東洋医学のある暮らしでうつ病や難病も克服。お子さんからシニアまで幅広い世代の方に、セミナーや講演会を開催。福岡県立高等学校食育出前講座、西南学院大学市民講座などの講師を務める。

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