2. GOTS(Global Organic Textile Standard) の概要
オーガニックテキスタイルについて、世界中に多くの基準が存在しているため、市場や消費者への混乱や国際取引における障壁の問題が起こりうる。2002年にGlobal Organic Textile Standard(GOTS)のInternational Working Group(国際作業部会)が結成され基準の統一へと動き出した。現在は、version2.0が発表されており、ラベリングも含め、運用についても整備されつつある。本部はドイツにある。審査では、オーガニック天然繊維の生産、加工、製造、梱包、ロゴの使用、輸出入そして流通における入荷・保管・出荷時の管理や製造における製品の取り扱いなどについて全てが対象となる。オーガニック天然繊維には、コットン以外にもウール・リネンなどが挙げられる。
また、具体的にGOTS認証では主に以下の事項が要求され、最終製品にはGOTSロゴをつけることができる。
■ 有機製造方法に関するEUの(EEC)規則に従った有機農法の認証を受けた原料を使用している
■ あるいは、アメリカのUSDA/NOP(米農務省/ナショナル・オーガニック・プログラム)認証を受けた原料を使用している
■ 認証されたオーガニック繊維が70%以上含まれている
■ 製品にはGMO(遺伝子組み換え)技術を使用した材料を含まない
■ 製造および加工は、環境に悪影響を及ばすことの無い状況のもと行なわれている
■ 加工助剤はGOTSの規定に従って使用されている
■ トレーサビリティー(生産履歴の追跡可能性)が保たれている
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