ドイツのオーガニックスーパーBASIC創業者のゲオルグ・シュヴァイスフルト氏。BASICの経営から退かれてここ数年、その消息を全然聞かなかったのに、久々にドイツのオーガニック情報サイトBIO-Marktに登場されました。現在はオーガニック・コンファレンスホテルの経営で成功されているようです。
ドイツのオーガニックツアーでは絶対にはずせないバイエルン州、ミュンヘンの南東約25キロに位置するオーガニック農場ヘアマンスドルフですが、同農場もシュヴァイスフルト家の運営で、グート・ゾンネンハウゼンはここに近接しています。ここで使われているグートとは「良い」という意味ではなく、「農場」という意味です。
オーガニックホテルが出来るまで
もともとグート・ゾンネンハウゼンは1900年に種馬の牧場として建設され、1927年に教会に売却されZinneberg修道院別館となりました。1986年にこれをシュヴァイスフルト家が買収し、1990年代はヘアマンスドルフ農場の生産施設や従業員の宿泊施設として使用。ゲオルグ・シュヴァイスフルト氏は当初からこれを会議やイベントも出来るホテルにする考えを持っていました。
1997年ごろからイベントホテルとして再設計し、旧火酒蒸留所はセミナールームやベーカリーレストランに、厩舎は会議室に、屋根裏を客室にというように順次改築を重ね、8年後にオーガニック・コンファレンスホテルとして再出発したのです。
ふんだんに供給されるフレッシュなオーガニック野菜
ホテルの建物は馬蹄形の中庭の周りに5棟あります。客室は38室、年間の宿泊客数は12,000人、宿泊しない人を含めた利用者は年間20,000人に対し、従業員は研修生10名を含め75人で対応しています。
敷地内には2400平米のオーガニック菜園を有し、近接するオーガニック農場ヘアマンスドルフからも有機野菜が供給されるので、100%オーガニックの食事を用意します。菜食主義者のお客様も大歓迎とのこと。ガーデンキッチンもあり、畑で直接野菜を収穫しその場でサラダを楽しめるコースも用意されているそうです。
心強いサポート企業群
オーナーがオーガニックスーパー創始者という、オーガニックを知り尽くしている人のオーガニックホテルですから、サポートする仲間に事欠きません。食材はもちろん同族のヘアマンスドルフ農場とオーガニック専門卸のEPOS。オーガニックワインも提携ワイナリーから供給されます。ホテルで使用するパーソナルケア用品はナチュラルコスメの会社から等々。
また、お客様もサポーターです。オーガニックやエコ関連企業や団体の取締役会、セミナーや会議会場としてよく利用されます。施設全体が芸術にも配慮したインテリアですので、最大400名収容のホールは自然志向の芸術家や音楽家の発表の場としてもぴったりです。
オーガニックホテルとしての矜持
グート・ゾンネンハウゼンは下記を基本方針として運営されています:
・100%オーガニック(ABCert認定)
・グリーンエネルギーを使用
・独自の環境に配慮した下水処理
・生分解性洗剤および洗浄剤を使用
・消耗品の持続可能な、責任ある使用
・壁には生分解性のペンキを使用
・環境に配慮して慎重に選択した家具や建築材料
・価格の透明性
・若いスタッフの研修と支援
・地域の工芸品を尊重
写真が盛りだくさん掲載されていますのでこちらからグート・ゾンネンハウゼンの雰囲気をお楽しみください。
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