日本の農業分野で注目を集めている「リジェネラティブ(Regenerative)」。
環境再生型農業という意味の「リジェネラティブ・オーガニック」は、より持続性の高い農業として推奨されています。じつは農業はメタンや二酸化炭素を多く排出する産業だと、当サイトでも取り上げました。
「リジェネラティブ・オーガニック認証(RO認証)」を受けた植物原材料でつくられているのが「ドクターブロナー」のマジックソープです。
天然由来成分100%、オーガニック植物原材料でつくられたマジックソープは、顔も体も、布小物の手洗いまでできる、オールインワンのオーガニックソープとして有名。
ドクターブロナーは、宗教や民族の差別のない結束を唱える「ALL-ONE VISION(オールワンビジョン)」を企業理念とし、「人間も動物も植物も、同じ地球という名の船に乗るひとつの家族」と考えています。
宗教やドクターブロナーが目指す世界を探求してみました。
ドクターブロナーの多様性と原材料調達の取り組み
オーガニック農業をさらに進化させ「土壌の健康」「動物福祉」「社会的公正」を3つの柱とした新しい農業システム「リジェネラティブ・オーガニック」。
ドクターブロナーはパタゴニアや、その他の企業、ロデール研究所と一緒に、アメリカで「リジェネラティブ・オーガニック認証」という認証制度の設立を牽引。2020年には、RO認証として新設されました。
「土壌の健康」「動物福祉」「社会的公正」
3つの柱を1つにしたRO認証
「社会的公正」では、単なる「フェアトレード」ではなく、ソープに使っている植物原材料の取引が「生産者やその周囲のコミュニティにとってメリットになっているのか」と、常に考えられています。
ドクターブロナーのフェアトレード・プロジェクトを進めるゲロ・レソン氏は、「2005年以降、オーガニック・フェアトレードの原材料へ移行をはじめ、リジェネラティブ・オーガニックなどを通して、サプライチェーンそのものの構築と運用の実現を始動。各地に工場を建設し、従業員を採用するほか、全世界で複数の垂直統合型プロジェクト※に投資をスタートさせました」と語っています。
※製品の開発から生産、販売にいたるまで上流から下流のプロセスをすべて一社で統合したビジネスモデル
ROC農法 インドのペパーミント農家
土壌に負担の少ない耕作方法を採用
まず土壌が健康になり、その周辺の環境一体も再生して豊かになっていくことが重要です。
「リジェネラティブ・オーガニック農法」では、コンポスト(堆肥)とマルチング(植物の根元の土を通常はビニールなどの資材で覆い、水分の蒸発や害虫の発生を防ぐこと)が採用されています。
農家の方々へ、ミミズを使ったコンポストと植物によるマルチングの活用が働きかけられました。土壌が改質されることで土の水分も保持でき、干ばつや洪水による被害も軽減、生産性も向上していったそう。
ROC農法 スリランカのココナッツ農場
「動物福祉」の一環として、牧草のみで育てられた動物たちが放牧されています。それにより、栄養豊富な肥料を表土に戻し、土壌炭素の蓄積を増やします。
生態系を保護するだけでなく、土壌有機物を増やして従来の農業よりも多くの炭素を貯留する可能性もあります。
ガーナのセレンディパーム
さらにアグロフォレストリーも進められています
また、“森林破壊を伴わず、重要な生態系を危険にさらさない新たなパーム油の供給源が必要である”と考え、ガーナ東部で出会ったパートナーとともに、2008年に小規模農家からパーム油を購入・調達するための工場「セレンディパーム」を設立。
環境と人に配慮した独自のフェアトレード・プロジェクトによって、雇用を生み出すけでなく、地域コミュニティも豊かになっています。
現地では、アブラヤシ(パーム油)の他に柑橘類やカカオ、キャッサバやとうもろこしが育てるアグロフォレストリーとリジェネラティブ・オーガニック農法が採用されており、地域に生物多様性がもたらされています。その地の土壌の栄養と保湿力の高まりによって、雑草が生えにくい状態になったという嬉しい結果につながりました。
夏の暑さに負けない天然ペパーミントのソープ
【期間限定】マジックソープ ペパーミント
Sサイズ(237mL)にミニサイズ(59mL)付き
1,320円(税込)+送料550円
<全成分>
水、ヤシ油*†、パーム核油*†、水酸化K、オリーブ果実油*†、
メンタアルベンシス葉エキス、アサ種子油*、ホホバ種子油*、
セイヨウハッカ油、クエン酸、トコフェロール
*オーガニック成分 †フェアトレード認定成分
体感温度が-4.2℃※という「マジックソープ ペパーミント」がミニサイズ付きのセットになって期間限定で販売中です。メントールが爽やかで心地良い! 天然のエッセンシャルペパーミントの香りでリフレッシュ。ミニサイズは夏の旅行に便利なので、到着したホテルのアメニティが使えなくても安心です。
※ネオマーケティング調べ2022年 ボディソープとして使用時の普段の入浴後と比較した主観評価(n=56)
各アイテムのサステナブルなものづくりに加え、ドイツ化粧品医薬品商工連盟(BDIH)が母体のオーガニック認証「BDIH」や、世界フェアトレード連盟が定めた基準を満たしていることを証明する「WFTO」認証など、たくさんの認証を取得しています。
リジェネラティブ・オーガニック農法は、自然環境を人類に適応させるのではなく、人類が地球に適応し、自然界と共存する農法だと言われています。それは、ドクターブロナーの理念と重なります。
ブランドの背景を知ることで、世界の今が見えてきます。それは、私たちの行動と未来へつながっています。
ドクターブロナー https://www.drbronner.jp/
《関連キーワード》
ROC農法, RO認証, オーガニック, オーガニックソープ, オールインワンソープ, フェアトレード, リジェネラティブ, 動物福祉, 土壌
執筆者:奥田 景子 ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。 |