東京は秋の風を感じられる季節になってきました。
2022年前半は、自粛のタイミングを避けながら、広島と和歌山の農家さんを巡ったのでご紹介したいと思います。
循環する土作り・野菜作りと盛りつけた器で表現すること
3月に訪れたのは広島の尾道。
尾道自由大学主催の「盛り付けデザイン学~Farm To Table編」という2日間の講義に参加させていただきました。
「地域の農家さんを訪ね、その物語と日々の暮らしを繋ぐ」がテーマです。
東京から尾道へ新幹線で移動し、尾道で一泊した翌朝に船で向島へ渡り、訪れたのは「PITCHFORK FARMS」、トーマス・コレップファーさんご夫妻が営まれている自然農園です。
農薬や化学肥料を使用せず、羊に草を食べてもらったり、豚や鶏が食べたもので畑の土が肥やされるという循環型。微生物によって自然の力が引き出され、野菜が育つ。
平地と斜面をうまく利用しながら、土作り・野菜作りをされているのが印象的でした。
講義1日目は農家さんから畑のことを学び、参加者は自由に野菜を収穫させてもらい、各自が持参したお気に入りの器に盛り付けます。盛り付けができたらプレゼンテーションです。
なぜその器にしたのか、なぜその盛り付けにしようと思ったのか、何を伝えたいのか。農業と日々の暮らしをイメージしながら、それぞれが感じたことを表現していきます。
プレゼンテーションが終わると、参加者からフィードバックをもらい、盛り付けデザイナーの飯野先生に盛り付けのポイント、配色などを学ばせてもらいました。1枚の器に、どのように盛り付けるか。食材や料理は盛り付けの仕方一つで、より美味しそうに見えたり、良い雰囲気を醸し出します。
豊かな暮らしは、自分の周りにあるものを慈しみ、ちょっとした自分の気付きや思いを日常に取り入れ表現していくこと、そして、それが空間を共にする人達にも伝わっていく。
その繰り返しの中で生み出されていくものではないかなと思います。
2日目は、前日にみんなで調達した食材を使って料理し、染色をされている奥様のテーブルクロスを敷き、テーブルへ盛り付け、農園のオープンスペースでパーティを楽しみました。
畑と海、自然に恵まれた環境でいただく食事は格別!
学びと豊かな食を体験させてもらえる良い機会を、ありがとうございました。
2日間の様子はYouTubeを見てくださいね。
1日目
https://youtu.be/F7iEGGtw7xU
2日目
https://youtu.be/WY7O2zUlmSo
次回は、和歌山の南部町への旅をご紹介します。
Go Organics Japan 代表 田中美穂
香港・タイ・日本で活動する非営利団体「GO Organics Peace International」の日本拠点。
2015年5月に「GO Organics Japan(ゴーオーガニクスジャパン)」としてスタートし、無農薬・無化学肥料で農業を営む農家さん達と消費者を繋げる活動をしています。
また、農業ボランティアや農園運営での実践、シードマイスター、オーガニックコスメアドバイザー、フードコーディネーターの学びを通じて、種や土のこと、安心して使えるオーガニックコスメ、オーガニック食材を使った料理など、日常の生活に取り入れてもらうための活動もおこなっています。
https://goorganics.jp
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