海を望む丘に、一斉に咲き誇るオーガニック甘夏ミカンの白い花。美しい景色と、可憐な花の甘い香りに癒される「花摘みツアー」のご案内です。
初夏の熊本県水俣地域は、甘夏ミカンの花香る季節。現地で甘夏の花を主原料にスキンケア製品を開発、販売している〈（株）ネローラ花香房〉では、毎年、開花の時期にあわせて「花摘みツアー」を行っています。花の採取ができるのは、ゴールデンウィーク前後の約5日間だそうですから、貴重な機会ですよね。
今年は、ゴールデンウィークの5月3日～4日の開催が決定。すでに参加希望者多数で、定員枠が50名から100名に拡大されたとのこと。日帰りツアーは3日のみ。宿泊ツアーでは、森林とアロマについての第一人者である稲本正氏と、みなまた愛林館館長さんを迎えての企画が組まれています。申込みは、お早めに！
ツアー詳細と申込み （ネローラ花工房ＨＰ内）
http://www.nerola.jp/nerori/hanatsumi.html
※JR新水俣駅、水俣市ちくりん公園駐車場から、送迎バスがあるそうです。
▲摘み集められた甘夏の花
希少なエッセンシャルオイル「ネロリ」
柑橘植物の花の精油「ネロリ」は、太古から地中海周辺地域で珍重されてきました。その名の由来となったイタリアのネローラ公国の公妃や故ダイアナ妃が愛用したことでも有名で、リラックス効果のほか、抗酸化（アンチエイジング）・抗菌効果が確認されています。
食用にならないビターオレンジ（ダイダイ）の花などのごく一部の品種からしか採取できず、生花1トンから採取される精油は1グラム程度。今日でも、ラベンダーなどの一般的な精油の10倍ほどもする高価なもので、高級化粧品やオーディコロンの原料、アロマセラピーなどに使用されています。
ネロリは、日本国内では生産不可能とされてきましたが、〈ネローラ花香房〉が、甘夏ミカンからの採取に成功し、製品化・販売に至りました。「ネロリジェイシリーズ」と、甘夏ミカンの花の化粧品原料は、フランスの国際機関エコサートの認証を取得しています。
● エコサート認証、オーガニックへのこだわりについて （ネローラ花工房ＨＰ内）
http://www.neroli-hana.com/hpgen/HPB/entries/3.html
これからの季節に
不知火海の潮風を受けて育つ花から生まれた水俣のネロリは、海外産のネロリよりやわらかな甘い香りが特長です。
爽やかなネロリの香りは、これからの季節にぴったり。お肌のターンオーバーを促し紫外線のダメージから回復する力を助ける効果があるため、日焼けをしてもシミになりにくく、その結果、「ネロリには美白効果がある」と言われています。さらに抗菌作用もあるということで、特に夏場には最適ですね。
なお、アロマオイルの中には、ベルガモット（柑橘類果皮の香り）のように、光毒性（紫外線によるお肌へのダメージ）があるものがありますが、同じ柑橘類でも皮と花の香りはそれぞれ成分が違うため、ネロリについてはその心配がないとのことです。
水俣を、世界の「ネロリの里」へ
熊本県不知火海沿岸地域では、1950年代、日本窒素水俣工場からの廃液に含まれていたメチル水銀に汚染された魚介類を食べたことによる「水俣病」が発生し、多くの犠牲者、被害者が出ました。漁ができなくなった漁業者たちの多くが、当時奨励されていた甘夏ミカンの栽培に転換。この時に始まった無農薬・有機肥料での栽培は、化学合成物質の恐ろしさを知る被害者の方々が選択した道だったのです。その後も、目先の生産性よりも安心・安全を選び、無農薬有機栽培が30年以上貫かれ、そして「純国産オーガニックネロリ」が生まれました。
花を活用した甘夏ネロリの商品化は、栽培農家に副収入をもたらしたほか、 生産者の高齢化による耕作放棄地の有効利用にも寄与し、水俣の環境保全と地域振興につながっています。
水俣の被害と、再生への努力の道のりは、今の私たちにとって、とりわけ差し迫った問題として感じられるのではないでしょうか。ネローラ花香房は、「甘夏ミカンの花が一面に咲き誇る風景を見に来てもらい、 歴史的教訓に基づいて環境都市に生まれ変わった水俣市をたくさんの人に知ってもらいたい」との思いから、毎年「花摘みツアー」を実施しています。
株式会社ネローラ花香房（はなこうぼう）
〒867-0034 熊本県水俣市袋湯堂774番地
TEL：0966-84-9707 http://www.nerola.jp
ショッピングサイト http://www.neroli-hana.com
公的認定等：
2009年6月 経済産業省農商工等連携事業計画認定
2009年8月 熊本県物産振興協会2009年度優良新製品選定
2010年8月 ECOCERTオーガニックコスメ国際認証
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