食べるものがない人へ0円で届ける。原材料すべてにこだわり抜いた「ここく」の味噌身楚セット

人生の中で、生活環境が大きく変わってしまうことがあります。働く場を失って、食べることができなくなると、人はどうなってしまうのでしょうか。また、そんな社会の中で、私たちはどのような選択をして生きていけばよいのでしょうか。

経済活動の停滞で、今この瞬間に食べるものがなくて困っている人のために企画された「ここく」の「コロナ支援特別商品」。30%割引で送料無料、支払いは年内後払いのセット。

自然栽培の大豆や麦、それらを原料にした味噌、海水から平釜で焚き上げてつくられた塩など、滋味豊かな食品が入っています。宮崎県宮崎市で「ここく」の生産から加工、販売までおこなう加藤潤一(かとう じゅんいち)さんにお話をうかがってみました。

ごはん麦250g/780円、ごはん豆230g/720円、
きょうははんなりお豆はん30g×5/780円、
むかし麦茶250g/1,200円、沖の塩200g/900円、
麦味噌500g/900円、
ここく」の7周年記念てぬぐい/820円、コンセプトブック

食の解決に必要なストーリー

5月の麦畑

加藤さんは、現在も東京で活躍するグラフィック・Webデザイナーです。宮崎と東京の二拠点で、半農半Xともいえるような生活。出身は浜松ですが、お子さんの病気や東日本大震災などが重なって、奥さまの出身地の宮崎で畑をやろうと決めたそう。

「デザイナーとしての発想ですが、『食』というものに向き合った時、どのクライアントが抱えている課題よりもスケールが大きくて、しかも、すべての人がターゲット。食を選ぶ時に、ほとんどの人が見た目の美しさ、味、価格、栄養価などで選んでいると思いますが、本当はストーリーがなにより大切なんじゃないかと気づいたんです」

食の課題を解決する「ストーリー」とは、どういったことでしょうか。

「例えば、おばあちゃんが育ててくれたお芋が、多少形が悪くたって、味もそれほど甘くなくたって、『おばあちゃんありがとう』と、心から感謝して『おいしい』と思えることです」

セットに入っている「きょうははんなりお豆はん」

「栄養価や価格などとも無縁のおいしさ。それは、ストーリーを食べているということだと思います。手を合わせて『いただきます』と言えるような、滋味にあふれる食を届けるために、工業的な生産ではなく、在来種にまつわるストーリーや畑の風景などを日々伝えています」

そんな思いやこだわりの数々が、コンセプトブックに綴られています。原料の麦と大豆は、無農薬・無肥料の輪作自然栽培で、種も改良品種ではなく、古来より伝えられてきた在来種を探しだして育てていることなど。

ミネラルバランスが良い「ここく」の塩

塩をつくるために、自ら船で黒潮が流れる宮崎の海へでています。

「お味噌に使っている塩は、船で沖にでて綺麗な海水を汲み上げ、日本人にとって、もっとも自然なミネラルバランスの海塩を平釜製法でつくっています。効率は悪いけれど、純度の高い塩ができます」

時にはピンクの花を咲かせることもある大根の花

種まき、管理、収穫、選別など、ほぼ一人でやっている農作業も、また大変な工程。

「畑の面積は全部で1.4ha。自家用で田んぼもやっていますが、何より大変なのは草刈り作業です。山間部なので法面(傾斜面)が多く、夏場は特に熱中症との戦いです。農薬を使用しないことや、肥料をまいていないこともあり、収穫量が一般的な栽培方法に比べて半分以下になることも。『だから高いんです』といっても誰も納得しないので、企業努力で解決しようとしています」

心身ともに健康であるために

九州では麦で造る麦味噌が一般的

味噌づくりワークショップも開催されるほど、「ここく」の加工品の中で人気の味噌は、身楚とも表記されています。

「味噌は身の楚になるから『みそ』という人がいますが、本当にその通りだと思います。健康に必要なのは、サプリメントや抗酸化ではなく、自然の土のように、多様な個性がなじみあっている状態と考えています。その意味で、本来の味噌は多様な菌が熟成を経てなじみあい、私たちの体になじみやすい形になっているので、まさに身の楚といえるのではないかと思います」

20%OFFの即時決済のセット:4,980円(税込)

最後に、一番大切に思っていることをお尋ねしてみました。

「さまざまな情報があふれていますよね。無農薬、無肥料、自然栽培、在来種・・・そういったスペックで優劣をつけ、食を選んでいる姿は、私にはとてもいびつな気がしてなりません。何より大切なのは『おいしい!』って食を楽しむこと。頭で考え食を選んで、体に薬のように与えるよりも、全身で喜んで幸せを感じることが何より生きている喜びであり、心身ともに健康なことではないかと思います」

「いろいろ問題はありますが、まず喫緊の問題として『働けない=お金がない=食べられない』という人が本当にいます。しかもこれからどんどん増えてくる。地震などの自然災害と違って、果てしなく自己責任な食糧難が起こっている緊急事態、と思っています。コロナ支援は、いろいろ考えた末の取り組みの第一弾です。必要としている誰かに、届きますように」

美味しいものは、心を豊かにしてくれます。大変な時期を前向きに捉えて、乗り切る時にこそ、美味しくて良質な食を摂ることが理想。そして、心を込めたモノを贈ることや、シェアしたり助け合ったりすることは、結局は自分に還ってくること。「ここく」の手ぬぐいには、「こころゆたかに ここにたしかに」と書いてありました。

 

ここく

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執筆者:奥田 景子

ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。

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