2019年10月~11月、自分にも環境にも優しい、そして未来を見据えた持続可能なものを集め「福岡オーガニックマルシェ 2019 秋」が開催されました。
出品されたのは、有機認証の有無にかかわらず、無農薬栽培された野菜やこだわりの加工品、自然由来成分のコスメ、日用品などなど。総出店者数は50店を超え、回を重ねるごとに買い物を楽しむお客さまが増えていきました。
「福岡オーガニックマルシェ実行委員会」のボランティアスタッフとして参加した筆者が、マルシェの様子をレポートします。
マルシェは福岡市中央区にある「警固神社 神徳殿1F」で開催されました
心から美味しいと感じるヘルシーなオーガニックフード
自分と家族の健康のためにも、日常で食べる食材にはとくに気を使いたいもの。野菜類は、有機JAS認証を取得したものや自然農栽培、無農薬栽培されたもののみ。りんごなどのフルーツは農薬の使用量が多いのですが、できる限り農薬を減らして栽培されています。
オーガニックライフの基本は食から。
毎日食べる野菜や果物は信頼できるものを選びたい
お客さまと対話しながら選べるのもマルシェの楽しみ。
オススメの食べ方も教えてくれます
農家さんだけでなく、加工品のショップは大量生産できない小さな生産者さん。
原材料にこだわり、製造過程にこだわり、ものづくりにこだわった美味しくて魅力的なものがそろいました。
その中の、ほんの一部をご紹介します。
国産有機/オーガニック小麦100%、自家製発酵種(ルヴァン)からつくられたパン
福岡県糸島市は海が近く無農薬栽培に適しているところ。
せっかく栽培されたのに出荷できなかった旬の野菜でつくられた「野菜のジャム」
九州産丸大豆100%、九州産小麦100%、天日塩100%、地下水100%で醸造。
二年間じっくりと熟成させる長期熟成のお醬油
ひとつひとつ手づくり。
原材料にこだわったスイーツも充実
12月を目前に控えた最後のマルシェの日。
こだわりの材料でつくられたシュトレンが人気でした
ライフスタイルに優しさやゆとり、健康をもたらしてくれるアイテム
現代の生活の中に、人工の香料や化学物質など長期間さらされていると危険な成分がたくさんあります。
自然に分解できないため、自分にも環境にも良くありません。また、経皮毒というように、皮膚から直接吸収される化学物質も心配。マルシェでは人と環境にも配慮され、天然由来成分にこだわったコスメやアロマ、草木染めのナプキンなどが並びました。
天然成分100%のクレンジング専用の石けんが先行販売。
肌に負担をかけずメイクを落とし、
肌トラブルの回復を高める効果が期待できそう
(2020年2月発売)
オーストラリアのACO認証を取得したアロマ。
植物の有効成分で身体の不調を緩和するメディカルアロマも気になります
アジアから、台湾生まれのハーバルケアブランドが登場。
季節の巡りに合わせて、一番状態の良い植物を収穫してつくられています
自分の身体に優しさを込めて。草木染めのナプキン
心地よくて、オシャレ感があるアロマペンダント
イートインスペースやキッズスペース、朝倉支援募金など
マルシェでは、美味しいご飯を食べられるのも楽しみのひとつ。オーガニックなご飯やカレー、ヴィーガンサンドイッチなど、どれも美味しいものばかりでした。
また、小さなお子さま連れの方でもゆっくり買い物できるように、キッズスペースや授乳室なども設置。朝倉支援のための寄付も行われ、社会への配慮もあります。
室内のイートインスペース
屋外では2店舗以上の飲食ブースが出店。
お天気が良い日は外で食べることもできました
キッズスペースには絵本やおもちゃが充実。
スタッフが一緒に過ごすので安心です
毎年おこる災害に目をむけることも大切にされました。
いまだ復興半ばにある朝倉への寄付
基本的には、福岡県や九州の野菜や加工品が並び、地産地消を意識しています。
オーガニックを特別なものと思わず、身近に感じてほしいという思いでスタートした福岡オーガニックマルシェ。最後に、農家などの生産者さん、出店者さん、そして未来を担う子供たちの健康と幸せのために、今後も続けていくことが確認されました。
いろいろな課題はあるものの、いま日本でもフィロソフィーとなりつつあるオーガニックが、一人一人のライフスタイルをつくりあげていくようで印象的でした。
※来年の開催予定などはfacebookでご確認ください
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執筆者:奥田 景子 ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。 |