プラスティック廃棄の課題にアプローチするブランド「PLASTICITY」。6/18~期間限定展示販売

雨の季節には、気づくと傘を忘れてきてしまった、ということがあります。よほどお気に入りの傘でなければ、仕方ないかと諦めてしまうことも…。

 日本では、年間8,000万本もの傘が廃棄されているそう。分解しにくい傘の多くは、埋め立て処分や焼却処分されているのが現状。廃棄される傘の素材に着目し、「10年後になくなるべきブランド。」というコンセプトで、アップサイクルしているバッグブランドが「PLASTICITY(プラスティシティ)」です。20204月下旬から、オンライン販売を開始していましたが、618日から南青山で期間限定での展示・販売が始まりました。

 

何層にも重ねてプレスした素材GLASS RAIN

自然に現れる水の流れのようなライン

「PLASTICITY」の素材は、材質、サイズ、厚みが異なる傘を、職人さんが手で選別、解体、洗浄し、新しい生地として生まれ変わったもの。何層にも重ねてプレスした独自の素材は、透明な窓ガラスに流れる雨のような表情を持つため、「GLASS RAIN」と名づけられています。

バッグの製造工程

「PLASTICITY」の製品は、ひとつひとつの工程に必要とされる人間の感覚や熟練した職人の技術、素材を大切にする想いによって生み出されていきます。生産に関わるすべての人が幸せになるものづくりを目指し、高い技術を持つ工場と一緒に開発を行い、そこで働いている人たちの労働環境にも配慮されています。また、高品質な日本のものづくりを支えるため、新型コロナウイルスの自粛要請で受注が激減している国内の縫製職人に対して、売上の10%を活用する取り組みも行われているそう。

 

雨の日も気にしない! 丈夫で機能的なバッグ

トートバッグ ラージ:13,000円(税別)
サイズ:H320mm X W540mm X D150mm
重さ:220g

何層にも重ねられたバッグ素材は、柔らかな透明感が特徴。さらに、軽くて丈夫です。雨や汚れに強く、状態の悪い地面に直接置いても気にならない。ユニークな素材の表情が、そのまま生かされています。

柔らかな光を通すマテリアル

サイドのホックを外して容量を増やしたり、ベルトを閉じるとコンパクトなカタチにも変化。いろいろな用途にも使えそうです。ハンドルには、強度の高い丸コードが使われています。

サコッシュバッグ:8,000円(税別)
サイズ:H155mm X W255mm X D15mm
重さ:50g

スマホやお財布だけ入れて出かける時には、軽量のサコッシュバッグが便利。斜めに開くカタチは、モノが取り出しやすそうなデザイン。長さの調整も可能で、アウトドアでも活躍しそうなアイテムです。

 

カラーモデルも揃っています

展示・販売では、1点もののカラーモデルも、実際に見て購入できる機会です。

「PLASTICITY」のリエイター齊藤明希(さいとう あき)さんは、もっとも所有権が主張されないビニール傘について、「自分の属するコミュニティが一度不要としたものを、形を変えて再びコミュニティに戻せたら面白いと思いました。新たな所有者に持ってもらう。この様な発想や多くの人々の力によって生まれたのがPLASTICITYです」と語っています。

「PLASTIC」 の問題を抱える​「CITY」 にフォーカスを当てたというブランド名の「PLASTICITY」には、柔軟性という意味も。プラスティックが今ほど使われなくなった未来の、新しい「PLASTICITY」のラインナップが楽しみです。

 

【展示場所】
SEAL
表参道本店内一部スペース
東京都港区南青山5-17-12 リオン南青山1F
TEL
03-6419-7362
※コロナウイルス感染防止対策の為にご来店時はマスクの着用・入場制限等を設けさせていただいております。

【展示・販売期間】
2020
618日(木)〜719日(日)予定

PLASTICITY公式ホームページ 

 企業情報(株式会社モンドデザイン )

 

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執筆者:奥田 景子

ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。

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