2020年7月1日からプラスティック製のレジ袋有料化がスタート。エコバッグをいつも持ち歩いていますが、思わず忘れてしまうこともあります。そんな時に「Boomerang Bags(ブーメランバッグ」があれば・・・。「Boomerang Bags」とは、ショッピングバッグを店で貸し出し次回の来店時に返却するという、オーストラリア発のエコバッグシェアリングプロジェクトのこと。
日本では、渋谷駅周辺を拠点にする「一般社団法人530」が、青山ファーマーズマーケットと連携して「Boomerang Bags」の取り組みをおこなっています。その取り組みをさらに広く知ってもらうため、12月12日には「Boomerang Bags」を実際に使ったイベント「530 week winter 2020」が開催されます。
「530」の活動「530 week」は、環境負荷を減らしながらも、自然体でちょっと楽しそうな雰囲気です。
コミュニティを豊かにするための活動
Boomerang bags original logo
「530」の名前の由来は「ごみゼロ」。目指しているのは、原宿のキャットストリートと青山のファーマーズマーケットという小さな地域から、シングルユース(使い捨て)のショッピングバッグの消費量を減らすことだそう。バッグの数を増やし取り組みをさらに盛り上げるために、企業や団体などで不要になった販促用のエコバッグを回収するキャンペーンも実施されています。
※寄付をご検討くださる企業・団体さまは以下のアドレスまでお問い合わせください。
info@530week.com 担当 中村元気
20~30代のメンバーがさまざまな取り組みを提案
「Boomerang Bags」を導入することは、使い捨てプラスティック袋の利用を減らし、地域の交流も生み出していくと考えています。そのため、ファッションブランドが集まる原宿・キャットストリートで、アパレル業界での使い捨て袋の消費量削減と資源循環を進めていきたいと活動しています。
「エリア内でショッピングバッグを循環させる『Boomerang Bags』は、サステナブルでローカルな、そしてブランドの壁を超えて取り組んでいける可能性を秘めているんです」と、530代表の中村元気さんは語っています。
楽しみながらゼロウェイストを実現
パンの耳を醸してつくられる「bread beer」。六本木bricolage bread & co. にて650円(税別)
他には、イギリスの”Toast Ale”というビールの製造法から着想を得たという「bread beer(ブレッドビア)」があります。オープンサンドをつくる時にどうしても出てしまうというカンパーニュの端の部分。その美味しくて栄養たっぷりのパンの耳をトーストして投入されるそう。
さっぱりとした味わいで、飲めば飲むほどフードロスに貢献できるビール。美味しいことを追求する生産者さんと一緒に実現した企画です。売り上げの1%が「530 week」の活動を継続するための支援にあてられています。
大手企業とコラボして実施するペットボトルのリサイクルボックスのリデザインや、530 weekメンバーの平間さんが代表を務め、サトウキビストローの普及と堆肥化のシステムを提供する「4 nature」は、福岡を中心にコミュニティコンポストの技術を伝える「ローカルフードサイクリング」とコラボレーションし、地域で活動を広げていたりなど。今後も環境負荷を減らしながら、ライフスタイルを楽しみながら買い物できる仕組みづくりを提案していきたいそう。「530 week」コミュニティは、都会のローカルを超えて全国へ波及していきそうです。
イベント情報はHPでご確認ください。
530week HP: https://530week.com/
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サステナブル, ゼロウェイスト, ローカル, 循環経済
執筆者:奥田 景子 ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。 |