(画像提供:「かごんま食べる通信」)
Part2では、「かごんま食べる通信」編集長 日髙かおるさんが登場。「かごんま食べる通信」は、鹿児島県の全域をカバーしています。鹿児島への思いと生産者さんの魅力を伝える冊子づくり、これからの「かごんま食べる通信」について語っていただきました。
生産者さんのチャレンジを伝える–「かごんま食べる通信」–
「かごんま食べる通信」編集長 日髙かおる氏
2018年4月に創刊された「かごんま食べる通信」の編集長は、日髙かおるさん。ご両親が鹿児島出身の日髙さんにとって、鹿児島は子どもの頃の夏休みにいつも帰っていた懐かしい場所。
「父の転勤が多かったんです。鹿児島には尊敬する祖父母がいて、心のよりどころのように感じていました。帰る田舎がある。それは、自分のルーツというか、アイデンティティを育てた部分のような気がします。」
今後は、東京と鹿児島の二拠点で仕事をする予定だそう。
創刊号はグレープフルーツでした。グレープフルーツの花
「かごんま食べる通信」の紙面は、「つなげる」ことを意識したもの。生産者さんを交えた10人くらいの小さな集まり「車座」を東京と鹿児島ですでに数回開催しています。
「切り口は、チャレンジ。生産者さんたちは自然を相手にしているので、日常がチャレンジだと思いますが、生産方法や販売方法、農業を軸にした地域活動など、いろんな部分でチャレンジしている姿を紹介しています。」
特集として取り上げられる食べ物に鹿児島産の独自性がでるのでは、と思っていました。でも、鹿児島の気候的な特徴はでても、あくまでも「食べる通信」の主役はつくる人。
「創刊号の生産者さんとは、10年来の付き合いがありました。でも、いざインタビューしてみると知らないことがたくさんあって驚きました。他の生産者さんたちも、創刊の準備を始めた2年前と今では、まったく違っていて、進化しているなと感じました。」
2号の商品はハムとソーセージ
「2号の生産者さんは、ファミリー経営の二代目の方々ですが、土台を築いた初代のご両親が夢を持ち続けチャレンジしている。その姿を『すごいな』と思ったのですが、その初代の思いを、3人の子どもがどれだけ頑張っているかを、果たしてどれだけ文字で読者に伝えることができるかどうかが課題ですね。」
これからの「かごんま食べる通信」では、新しい取り組みが増えていきそうです。
「食べるだけではなく、実際に生産者さんの現場に来ていただける仕掛けをつくりたいと思っています。現場を訪ねなければ伝わらないことはたくさんあります。だからこそ、一緒に、食事会をしたりと、紙面に書ききれないことを伝える機会を提供したいですね。」
生産者さんの働く現場を取材
継続して購読してもらうため、もっと鹿児島の生産者さんに興味を持ってもらえるようにしていきたいそう。
「美味しいものを食べた時の、美味しい! と感じるインパクトは強いですよね。それが、これをつくった人はどんな人だろう? と興味を持つことにつながるように。」
サツマイモの季節も待ち遠しい。サツマイモの葉
「かごんま食べる通信」は、生産者さんと共にチャレンジし続け、進化していきそうです。
「食べる通信」には、それぞれの地域の編集長のカラーがでています。お気に入りの地域、生産者さん、気になる編集長を見つけてみるのも楽しそう。また、実際につくっている人と交流できるので、信頼感や安心感があります。選ぶのに迷いますが、さっそく購読してみたいと思いました。
執筆者:奥田 景子 ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。 |