今年の八十八夜は昨日、5月1日だったそう。鹿児島県薩摩半島の南部に位置する知覧町は、温暖で日照条件に恵まれ、ミネラル豊富な桜島の火山灰を含む肥沃な土壌に育まれた、日本有数の茶どころ。
大規模生産地において、除草剤・殺虫剤・化学肥料を用いずにお茶を生産することは特に難しいとされています。有限会社おりた園(鹿児島県南九州市知覧町 代表取締役社長 折田信男)は、試行錯誤のうえ独自の農法を確立し、省農薬省化学肥料栽培地20ヘクタール、うち有機栽培無農薬茶園2ヘクタールで生産を行っています。
無農薬栽培のきっかけは農薬被害
〈おりた園〉の茶匠でもある折田信男さんが無農薬栽培を始めたのは、自らの農薬被害がきっかけでした。先代から農場を継いですぐ、農薬中毒により深刻な健康被害を受け、医師からも即刻止めるように言われたそうです。悩みぬいた末に辿り着いたのは、土壌の生態系と茶樹の持つ生命力に委ねる独自の有機農法でした。お茶本来の力と味合いを最大限に活かすため、土づくり・茶葉の栽培、自社工場での製茶から販売までを一貫して行っています。
▲(左)折田信男さん。「苦しい時も支えてくれた人の縁や 家族のような社員に感謝」 (右)おりた園スタッフの皆さん
有機JAS認定、国際品評会最優秀賞受賞
世界の茶市場ではオーガニックがスタンダードであり、日本茶の輸出には残留農薬の問題が大きな障害となっています。
〈おりた園〉は、2000年の有機JAS法制定と同時に、認定生産者となりました。さらに香港で行われた品評会International Tea Fair Competitionで最優秀賞を獲得してからは、海外での売上が大きく伸びているとのこと。「安心・安全なお茶づくりを通して、人々の心と身体を健康にする」という使命のもと、「お茶本来の味合い」を、国内外に届けています。
▲2015年 International Tea Fair Competition 最優秀賞受賞
▲写真手前左、金&茶色パッケージの3商品が有機JAS認定
詳細についてはこちら(公式オンラインショップ内) http://www.oritaen.com/categories/category1.html
▲旨味・香り豊かな新茶は、5月いっぱいの販売
おりた園コーポレートサイト http://www.orita.co.jp/
おりた園オンラインショップ http://www.oritaen.com/
有限会社おりた園
〒891-0911 鹿児島県南九州市知覧町塩屋15712番地
TEL 0993-85-3107 FAX 0993-85-3693
【受賞歴】
1995年 クリーンなかごしま茶生産工場認定
1996年 全国茶品評会 茶業中央会長賞受賞
1997年 全国茶品評会 茶業中央会長賞受賞
1998年 全国茶品評会 農林水産大臣賞受賞
2010年 かごしまの農林水産物認証k-GAP取得
2012年 香港 International Tea Fair Competition 最優秀賞
2013年 香港 International Tea Fair Competition 優秀賞
2015年 香港 International Tea Fair Competition 最優秀賞