21世紀に生きる私たちは、未来の世代にどのような「食」と「農」を手渡していけるか、そのためにどのような「農」を取り戻すことが出来るかについて検討する日本・モザンビーク・ブラジルの3カ国による国際シンポジウム&マルシェ(ファーマーズマーケット)が、2018年11月21日(水曜日)に聖心女子大学4号館で開催されます。
【2017年10月、第3回3カ国民衆会議後に3カ国の参加者で訪問したモザンビーク北部ザンベジア州。ブラジル企業とモザンビーク元大統領の会社による大豆生産のために収奪された土地。数千人の小農が追い出され、隣州に避難している。】
いま、世界各地で「食」とそれを支えてきた「家族によるちいさな農業(家族農業)は深刻な危機に直面しています。その背景に、もうけを重視する投資や企業により構築されるグローバル・フードシステム、それを推進する各国政府や国際機関の政策、地球温暖化などによる異常気象があります。
そして、農地・水・たね(種子)・森へのアクセスや「どこで何をどう育てるのか」の決定権が小さな農家の手から急速に奪われつつあります。このことは日本に暮らす私たちとも無縁ではありません。
たとえば、日本は、官民一体となって 、南米ブラジルで輸出向けの大豆や穀物の巨大農場づくりを推進し、小さな農家やコミュニティの土地を奪ってきました。
また、日本の政府開発援助(ODA)は、アフリカのモザンビークでも同様の試みを計画し(プロサバンナ)、結果として多くの農家の土地が奪われました。大豆は日本の食文化になくてはならないものですが、 この生産のために現地の人びとの暮らしが奪われ、 大規模な環境破壊が生じています。
しかしその一方で、 グローバリゼーションの負の影響をもっとも深刻な形で受けた「南(途上国)」の先住民族や小さな農業を営む人びとは、何重にも及ぶ圧力を受けながらも、それを乗り越えるための創意工夫を積み重ねてきました。
【地元小農運動と現地調査を行う日本国際ボランティアセンターの渡辺直子さん】
「母なる地球」「食をめぐる主権(食料主権)」「たねへの権利」「アグロエコロジー」「小農の権利/主権」——これらのビジョンや実践は、国境を超えた人びとの連帯を通じて世界に広がり、多くの素晴らしい変化を生み出してきました。来年には、「国連家族農業の10年」が始まります。
農家の苦境は、「食」の受け取り手でもある私たちの選択肢と決定権を失うことにもつながっています。
これを受けて、日本の私たちは、モザンビークとブラジルから来日する皆さんとともに、「食と農の未来」を描き、課題を整理し、これらを乗り越えるための方策を話し合うことにしました。お昼前からオーガニック・ファーマーズマーケットや展示イベントも開催されます。
【日付】:2018年11月21日(水)
【場所】:聖心女子大学4号館(元JICA地球の広場)ブリットホール
【アクセス】:広尾駅4番出口徒歩1分 http://kyosei.u-sacred-heart.ac.jp/access/
■11時頃から:ファーマーズマーケット@1階入口右
出展農家:一反百姓「じねん道」その他
*3カ国民衆記念コラボランチ@1階カフェ・ジャスミン)
■12時30分~14時45分:マルシェ&展示
写真展&「私たちのたね(種子)と豆」
**3カ国民衆会議プログラム**
総合司会:西崎伸子(福島大学)
【国際シンポジウム(第1部)15:00-17:30】
「グローバルな食&農の危機と『食の主権』-『私たちの食とたね』を未来に手わたす」
1. オープニング(15:00-15:20)
日本国際ボランティアセンターの渡辺直子さんの開催の挨拶のあと、日本のたね(種子)を守る会の印鑰智哉氏による「グローバル・フードシステムと3カ国」の報告
2. 現状と取り組み(15:20-16:35)
南米・ブラジル、アフリカ・モザンビーク、日本で食とたねをめぐって起きつつあることと『私たちの食とたね』を守るための取り組みが発表されます
3. ディスカッション(16:35-17:25)
印鑰智哉氏をファシリテータにして「『私たちの食とたね』を守るために何ができるか?」に関してパネルディスカッションとオープンディスカッション
4. クロージング (17:25-17:30)
【休憩&たねの交換会:17:30-18:00】
【前回モザンビークで開催された第3回3カ国民衆会議の様子】
【国際シンポジウム(第2部):18:00-20:40】
「食・農・くらしと地域の自立へー「犠牲の経済開発モデル」の限界を乗り越える」
1. オープニング(18:00-18:25)
趣旨説明から、モザンビーク農民女性により歌と表現や、一次産品化する「食」の大量生産と輸出モデルの課題をブラジルから発表
2. 報告:「犠牲の開発」(18:25-19:10)
世界の南の国々で何が起こっているのか?日本市民社会の取り組み、質疑応答と整理
3. 報告:オルタナティブ・食・農・暮らしの自立へ(19:10-20:00)
4. ディスカッション (20:00-20:35)
近畿大学名誉教授池上甲一氏をファシリテータに「みなの食の幸せのために何ができるのか?」についてディスカッション
5. クロージング (20:35-20:40)
福島大学西崎伸子氏によるまとめと閉会の挨拶
第1部と2部に関するプログラム詳細はこちら
登壇者紹介はこちら
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【参加費・資料代等】
1部だけ2部だけの参加も可能です。下記でお申込の上、直接会場にお越し下さい。
・第1部あるいは2部のみ:各回1000円
・第1部・2部通しでの参加:1500円 (*同伴のお子さま&学生無料)
https://ssl.form-mailer.jp/fms/20c758f6591287
*キャンセルの場合は事前にご連絡下さい。お子さま連れの方は、備考欄に年齢と人数をお書き添え下さい
【お子さま同伴について】
・託児はありませんが、会場後方にゴザやマット、簡単なおもちゃを準備しております。
・授乳・おしめ交換が可能なスペースも準備しています。
【ぜひ、ご協力ください!】
・ユースチームがクラウドファンドを開設しています。
https://congrant.com/project/triangularfr/551
・現在、民衆会議のボランティアを募集しています。
http://triangular2018.blog.fc2.com/blog-entry-17.html
・賛同人・団体を募集中です。
http://triangular2018.blog.fc2.com/blog-entry-18.html
【主催】3カ国民衆会議実行委員会
(一覧:http://triangular2018.blog.fc2.com/blog-entry-16.html)
【共催】グローバル共生研究所、グローバル・フードシステムを考える市民グループ、モザンビーク開発を考える市民の会
【協賛・賛同】現在募集中
【助成】ソーシャル・ジャスティス基金、高木仁三郎市民科学基金、Misereor
【お問い合わせ先】
3カ国民衆会議実行委員会
http://triangular2018.blog.fc2.com/
事務局 モザンビーク開発を考える市民の会
triangularpc@gmail.com
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