【 五十嵐和恵の季節に合わせた暮らし方 Vol.24 】 2023.11.8~2024.2.3 冬の養生

立冬の最初の七十気候は「山茶始開(つばきはじめてひらく)」。ここでいう「つばき」はツバキ科のサザンカのこと。サザンカが咲き始めると冬の訪れを感じます。「味わう」がテーマの2023年。最終回は調味料について考えたいと思います。

調味料の魅力

「味を調える」と書いて調味料。素材に甘味・塩味・酸味・苦味・うまみを加え、味の決め手となります。決して料理の主役にはなりませんが、シンプルなものでもその良さを引き出し「ごちそう」に変えてくれる。調味料はそんな魅力を持っています。

私は調味料にこだわるようになって、できあがる料理が何倍もおいしくなった気がします。料理がマンネリ化してきた、と感じるときは、調味料を変えることも。味噌を変えると味噌汁の味が変わるように、同じ料理でも全くちがった味わいに。調味料を味方につけると、料理上手になれそうです。

味付けの基本

料理中調味料を入れる量を迷い、味が決まらないときはありませんか?「1:1」と「1:1:1」というわかりやすい割合を頭に入れておくと、使う材料や材料の量が変わっても迷うことなく便利。私は、味が決まらない、ということがなくなりました。

①醤油1:酒1:砂糖1
肉じゃが、魚の煮付け、親子丼など、和食の基本となる味付け。煮物、煮付け、含め煮など万能に使える。

②醤油1:砂糖1
いわゆる甘辛味。きんぴらごぼうなど素材が固い場合、甘味はみりんではなく食材をやわらかくする働きのある砂糖を使うほうがよい。

③醤油1:みりん1
いわゆる甘辛味。えのきたけを使ったなめたけなど水分が必要な場合は、甘味は砂糖ではなくみりんを使うとよい。砂糖を使うよりもまろやかな味になる。

④酢1:醤油1:砂糖1
いわゆる三杯酢。酢豚や南蛮漬けなどの味。炒め物、煮物、和え物など万能に使える。

⑤味噌1:砂糖1
いわゆる甘味噌。みそ田楽などで使う場合は水を加え加熱。水分をとばすとねり味噌になる。水切りした豆腐とすりごまに加えると、白和えの和え衣ができる。

⑥酢1:砂糖1
いわゆる甘酢。酢1:砂糖1:水1の割合で合わせたものを煮立たせ野菜を漬けると甘酢漬けができる。火を入れることで酢がまろやかになる。

左上)酢1:砂糖1で作ったれんこんの甘酢漬け、右上)味噌1:砂糖1で作った春菊と柿の白和え
下)醤油1:酒1:砂糖1で作ったかれいの煮付け

調味料の選び方

冬になり寒くなると血圧が上がりやすくなるので、気になるのが塩分。でも、塩には体温を上げる働きがあるので、私は量を気にするのではなくまずは質を大事にしています。使っているのはミネラル豊富な天然塩。形状はさらさらしたものからフレーク状や結晶状などさまざまな。料理に合わせて使い分けるのはとても楽しいです。醤油や味噌も天然塩を使ったものを選んでいます。ミネラル豊富といえば黒糖も。黒糖を使うと料理にコクが生まれます。

調味料を昔ながらの製法で丁寧に作ったものやオーガニックのものなどにすると料理の味もワンランクアップ。簡単な調理法でも料理の腕が上がった気分に。調味料は料理の味わいを無限に広げてくれます。

「味わう」をテーマに決めた2023年。食事を味わう、美しさを味わう、大切なひと時を味わう… それまで以上に「味わう」ことを意識して過ごすと、日々はより心豊かになりました。

さまざまな具材を入れた鍋や煮込み料理など、冬は味わい深い料理を食べる機会が増えます。滋養あるもので温まり、師走に向けどうぞ健やかにお過ごしください。

※冬の養生については「 五十嵐和恵の季節に合わせた暮らし方Vol.491419 」を併せてお読みください。

 

 

ポジティブ・エイジング アドバイザー、健康管理士一般指導員、食育インストラクター。福岡市出身。時間とともになんとなく年をとるのではなく、加齢に対して前向きに準備をしながら素敵な年齢を積み重ねてゆく=「ポジティブ・エイジング」を提唱。東洋医学のある暮らしでうつ病や難病も克服。お子さんからシニアまで幅広い世代の方に、セミナーや講演会を開催。福岡県立高等学校食育出前講座、西南学院大学市民講座などの講師を務める。
公式Instagram

 

《関連キーワード》
, , , ,

人気のWebコンテンツはこちらです

お問い合わせ