五十嵐和恵の季節を楽しむくらし Vol.25

2019年2月よりスタートしたコラム「五十嵐和恵の季節に合わせた暮らし方」もお陰様で丸5年を迎えました。今年から立春・立夏・立秋・立冬のタイミングにこだわらず季節を楽しむくらしをご紹介したいと思い、タイトルを「五十嵐和恵の季節を楽しむくらし」とゆるやかにしました。初回は改めてですが、季節を表現する基本である暦~二十四節気・七十二候・雑節~についてお伝えいたします。

二十四節気

今までコラムを発信するタイミングにしていた立春・立夏・立秋・立冬。これらは地球から見た太陽の動きを約15日間ずつ24等分した二十四節気です。

昼と夜の長さが同じになる「春分」、北半球で昼が最も長くなる「夏至」、春分同様昼と夜の長さが同じになる「秋分」、そして北半球で夜が最も長くなる「冬至」。それらの中間点にあたり季節の始まりとなる「立春」「立夏」「立秋」「立冬」。その他の名称は「穀雨」「霜降」「小寒」など、その時の特徴的な現象を表します。元々古代中国の黄河流域で作られたので、日本の気候とは若干のズレが。また、年によって日にちが数日変わることもあります。

七十二候

二十四節気をさらに約5日ごとに分けたものが七十二候。季節に応じた動植物や天候などの変化の様子を表現していて、季節の移ろいをより細やかに知ることができます。こちらも古代中国が発祥ですが、表現は日本の気候風土に合わせて改訂されたものです。

例えば、二十四節気の立春期間は「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」「黄鶯晛脘(うぐいすなく)」「魚上氷(うおこおりをいずる)」。いずれの名称も日本らしく風情あふれています。

雑節

二十四節気と七十二候のほかにも、暦には日本の生活文化から生まれた季節の移り変わりの目安となる雑節があります。雑節には、彼岸、入梅、八十八夜など9つが。その一つが節分です。

季「節」の「分」かれ目である節分。元々は立春・立夏・立秋・立冬の各前日でしたが、現代の暦でいう大晦日である立春前日のみを指すようになりました。季節の変わり目には邪気()が入りやすいとされているので、豆をまいたり、ヒイラギにイワシの頭を指したりして邪気を払い、新しい一年の福を呼び込みます。

節分の食べ物として代表的な恵方巻き。恵方とは、その年の幸運を司る神様「歳徳神(としとくじん)」がいる方角のこと。 恵方を向いて願い事を思い浮かべながら丸かじりすると、その願いが叶い幸福を呼ぶと言われています。また、大晦日や正月、節分に無病息災を願って飲むお茶が福茶煎茶や湯に昆布、梅などを入れたお茶。節分には福豆(大豆)を加えます。

節分が終わると、私は余った福豆をごはんに利用。福茶をイメージして、福豆、梅干し、塩昆布を入れてお茶でごはんを炊きます。福豆を軽く炒って使うと香ばしさが出てよりおいしく。よかったらお試しください。

暦を意識して心と体を整える

体調管理を考えるとき、一ケ月単位では気候が変化しすぎるので、約15日ごとの二十四節気単位で見直すのが私のルーティン。正にこの「気候」という言葉は、二十四節「気」と七十二「候」からきています。

暦を意識するようになり、私は季節の移ろいがより楽しみになりました。なによりそれを感じるものが食材。収穫のタイミングにより、初めて収穫される「走り」、最盛期である「旬」、そして収穫の終わりがけの「名残」。それぞれの食材を味わい尽くしていると、以前のように季節の変わり目に体調を崩すこともなくなりました。健康のために、となにか特別なことをしたのではなく、季節を楽しんでいたらいつの間にか心と体が整っていた、そんな感覚です。

まだまだ寒さきびしい毎日。でも、冬至を過ぎてからは、確実に日が長くなっていることを感じます。空や風、草木など自然の移ろいに心動かされふと春の足音が聞こえるとき、気持ちはほっこり温かく。立春から始まる新たな一年もまた、そんな瞬間を大切にしながら、人にも自然環境にも健やかでやさしいオーガニックのあるくらしを楽しみたいです。「五十嵐和恵の季節を楽しむくらし」次回は梅仕事について。どうぞお楽しみに。

ポジティブ・エイジング アドバイザー、健康管理士一般指導員、食育インストラクター。福岡市出身。時間とともになんとなく年をとるのではなく、加齢に対して前向きに準備をしながら素敵な年齢を積み重ねてゆく=「ポジティブ・エイジング」を提唱。東洋医学のある暮らしでうつ病や難病も克服。お子さんからシニアまで幅広い世代の方に、セミナーや講演会を開催。福岡県立高等学校食育出前講座、西南学院大学市民講座などの講師を務める。

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