「パルセイユ」は、福岡県芦屋郡の海に面した環境の良い場所にあるナチュラル・オーガニックコスメの生産会社です。化粧品から石鹸シャンプー、リンス、ケーキの形をしたかわいい石鹸などを製造・販売しています。
その会社の代表取締役社長、金井誠一さんにお話を伺いに行ってきました。
金井さんは、肌が弱く敏感肌だったという自分自身の体験から化粧品を作る会社を立ち上げたそうです。サラリーマン時代には趣味でコールドプロセス製法という、高級な石鹸ができる製法で石鹸までつくっていたそう。安心なものをつくる必要性が、今の仕事のきっかけになりました。
「自社ブランドの『スウィ―ツソーパー』は、石油系成分はまったく使っていません。残留農薬検査でも農薬は検出されませんし、原料にこだわった商品づくりをしています。トレーサビリティ―を大事にしていこうと決めたんです」と語ります。
オーガニック認証にはコストがかかり、価格に反映されるため消費者の負担になります。「そのため自ら協会を作り、独自の基準を設けて認証をつくりました。それが、一般社団法人 日本美容成分研究協会で、キャリーオーバー成分無添加の認証「Free」マークを発行しています」。
「肌から直接、吸収される化学物質の影響は大きいものです。一般社団法人 日本美容成分研究協会では、成分について理解があり、オーガニックの材料を知っている取り扱い責任者、マッサージやトリートメントなどの施術士を養成しています。ナチュラルコスメマスターと美容技能施術士のための講座です」。完全予約制ですが、パルセイユにもナチュラルコスメマスターの資格を持つスタッフが施術してくれます。
その他に「スウィ―ツソーパー」にはケーキやドーナツの形をたかわいい石鹸もあります。ケーキ屋さんでアルバイトしていたことがあり、イベントの面白グッズとしてワークショップを開催しところ反響があり、商品化されたそうです。プレゼントに最適です。
地域とのつながりも大切にしています。「無農薬でラベンダー、ローズマリーなど5種類のハーブを自家栽培されていますが、土地が狭いのです。そこで地域の農家に赤ジソを作ってもらい、赤ジソを使った化粧品の開発を行っています」。
「地域資源を使わせてもらっているかわりに農商工連携で、無農薬栽培の原料は必ず買い取るようにしています。海が近いのでメカブを使った商品開発で漁業にも貢献したいと思っています。また障害者施設へラベルを張る仕事などの下請けを出すこともしています。これから、パルセイユのある芦屋のまわりにカフェやレストランができるよう、地元を盛り上げていくことを目標にしています」と、これからの抱負も語ってくださいました。
最寄りの駅から9㎞ほど離れた場所にありますが、工場の庭にはいろんなハーブや草花が茂り、ショップや飲み物のみですがカフェが併設された気持ちの良い空間でした。「スウィーツソーパー」は、石油系成分が無添加のナチュラルコスメブランドのため、大量生産は難しく、オンラインが中心の販売になっています。ぜひチェックしてみてください。
手前からスウィ―ツソーパーコンディショナー リッチ:2,052円(税込)
スウィ―ツソーパーヘアリンス リッチ:1,620円(税込)
スウィ―ツソーパー石鹸シャンプー リッチ:1,620円(税込)
パルセイユ http://www.palseylle.co.jp/
一般社団法人 日本美容成分研究協会 http://www.jcisa.org/
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執筆者:奥田 景子 ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。 |