スーパームーンにブルームーン、そして陰暦の8月15日、今年は9月27日が「中秋の名月」。見ると幸せになれるという月のイベントが、いろいろありましたが、やはり日本では「中秋の名月」が一番馴染み深いもの。
一年の中で、最も美しいといわれる「中秋の名月」。名月のお月見には、おだんごとススキをお供えしたり、芋の収穫を祝って「きぬかつぎ」をお供えしたりします。芋名月とよんで綱引きをするところもあるとか。
お月見をすることは、健康に良いという言い伝えもあるそう。農耕手順の目安となる季節ごとに、行事食を頂く日があります。それは収穫に感謝して、神様にご馳走を捧げる「ハレの日」。季節の変わり目には体調を崩しやすいため、ご馳走を食べる日を設け、身体に栄養と休息を与えてきたそう。(参考「お天気レシピ」行事食)
季節行事に合わせた食事は、自然と調和した知恵でもあったようです。身体をいたわって、美味しい月見団子をつくってみましょう。多めにつくって、何個かうさぎにしてみてもかわいいかもしれません。親子で楽しくつくるもいいですね。
出典 いであバイオウェザーサービス「お天気レシピ」行事食
体力が強化され、体の生理機能が整えられる、という効果もあるそうです。
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上新粉(うるち米の粉)で作る月見団子は、糖質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維などを含み、胃腸をはじめとする消化器系全般を丈夫にする食べ物です。ここでは白玉粉(もち米粉)を加えた月見団子を作りましょう。
体力がより強化され、さらにもち米の体を温める作用が働くことで、冷え性改善にも有効です。うるち米ももち米も同じジャポニカ米ですが、でんぷん組成の違いによって粘り気に差異が出てきます。もち米は粘り気の出るアミロペクチンでほぼ組成されているため、粘り気が強く、時間が経ってもやわらかいのが特徴です。白玉粉の分量が増えるほどやわらかい団子になるので、好みで量を調整してください。
材料(15個分) 上新粉(うるち米粉) 200g 白玉粉(もち米粉) 50g
① ボウルに白玉粉を入れ、水約1/4カップを少しずつ加え、耳たぶ位のやわらかさにする。水の量は調整する。
② ボウルに上新粉を入れ、熱湯約3/44カップを少しずつ加えながら箸で混ぜ、粗熱が取れたら手でよく練る。湯の量は調整する。
③ ②に①を加えて練る。
④ 蒸し器にかたく絞った濡れ布巾を敷き、③をちぎって平らにし、強火で約20分蒸す。
⑤ 蒸しあがったらボウルに移し、始めは熱いので水で濡らしたすりこ木でつき、粗熱が取れたら、手水をつけながら練る。
⑥ 15個の団子に丸める。
⑦ 器に9個・4個・2個の順に重ね、茹でた枝豆を添える
レシピ:いであバイオウェザーサービス「お天気レシピ」
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電気を消して、キャンドルや和ろうそくなどを灯して、いつもと違う演出をするのも素敵です。
健康と自然の恵みに感謝しながら月を愛でる、という日本古来の行事を、いろんなかたちで楽しんでみませんか。
執筆者:奥田 景子 ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。 |