テクノストレスに負けない健康パワー。白樺樹液に関する調査結果レポート


毎年白鳥が訪れる北海道美深町の天塩川

白樺はシラカンバという、亜寒帯地方に多くみられる落葉樹の一種。日本では、北海道のアイヌ民族が樹液を健康飲料として摂り入れてきた歴史があります。2020年4月には、北海道美深町(びふかちょう)で「第6回・樹液サミット」が開催されることが決まっています。

白樺樹液の健康効果については、白樺樹液研究の第一人者で北海道大学名誉教授の寺沢実氏を中心に調査研究が進められてきました。その研究結果の最新情報をレポートします。(資料提供:ぷろろ健美堂)

白樺樹液は、採取できるのが1年の中で4月中旬~5月上旬のみという貴重な水分です。その時期には、白樺の樹幹に孔をあけると液体が滴り落ちてくるそう。樹液には、ブドウ糖や果糖、アミノ酸類、ミネラル、タンパク質など豊富な養分が含まれています。

樹液は、樹木が花を咲かせ葉を茂らすため、あらゆる栄養分を大地から吸い上げた命の水ともいえるものです。

無色透明で爽やかな飲み味の白樺樹液は、北欧・ロシア・中国・韓国の北方圏では千年も昔から飲まれていました。

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樹液利用の先進国では、民間療法的にですが、樹液の効果・効能には共通点があることがわかっていました。それは、炎症がからんだ疾病に対して、一定の効果がみられることでした。

「活性酸素を除去・消去する効果があるのではないか」という仮説のもと、北海道大学獣医学毒性学教室の協力を得て、活性酸素消去能が測定されました。その結果、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)という活性酸素を分解する酵素に似た働きが認められました。

さらに、樹液は経口投与でもストレスが要因の胃潰瘍を軽減する効果があることもわかりました。

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「SOD」の働きで、超酸化物「スーパーオキシドラジカルアニオン」は効率よく「過酸化水素」に変換されます。過酸化水素は毒性の強い活性酸素ですが、「カタラーゼ」が体内に大量に存在し、水に分解されるので安全です。ところが「SOD」は20歳をピークに減少するので、加齢とともにスーパーオキシドラジカルアニオンを効率よく過酸化水素に変換できなくなります。そこで役立つのが樹液中のSOD様活性です。

現代はテクノストレス社会といわれています。ストレスが原因となって、体内の血流の流れを変調させ、その結果細胞中で活性酸素が過剰に生成される原因に。SOD様活性がスーパーオキシドラジカルアニオンを消去し、疲労やストレスの軽減に役立つのです。

白樺樹液ドリンク「白樺の恵み」(ぷろろ健美堂)180ml×6本入り:1,920円(税込)

お茶に含まれるカテキン、ワインのアントシアニン、ダイズのイソフラボンなどのポリフェノール類は抗酸化作用があるとして知られています。樹液では、銅や亜鉛、マンガンなどの重金属イオンがイオン化した状態で存在しています。これらのイオンが体内での「SOD」生成に必要なので、樹液そのものに、「スーパーオキシドラジカルアニオン」を消去する能力があることにつながっています。

白樺樹液は、健康飲料以外、醸造用の水、料理用の水、化粧品用の水としても使われています。水を使ってつくられるものには何にでも代用可能とのこと。

オーガニックコスメとしては、美白、保湿、皮膚細胞の増殖促進、抗酸化作用、殺菌効果などが検証されつつあります。

来年の4月開催される「樹液サミット」は、樹液の研究者が集まって研究成果を発表するシンポジウム。25年前の第1回は9か国の研究者が集まりました。第6回の最終日には、第25回「美深白樺樹液まつり」が仁宇布(にっぷ)のシラカンバ林内で行われる予定。採りたての樹液の試飲やボトルでの持ち帰りも可能だそう。

日本で32年前から発売されている白樺樹液ですが、無添加状態での瓶詰めは日本が誇る技術。海外製品を購入する場合には、ゾルビン酸や亜硫酸塩などの防腐・保存剤、レモンや砂糖などが添加されていないか確認しましょう。

バランスを崩すことで増えすぎてしまう活性酸素。白樺樹液の活性酸素の生成を抑える効果と私たちの体の関係を不思議に感じました。ストレスを感じる日々が続いていたら、ライフスタイルや食事を見直し、白樺樹液を摂り入れてみたいですね。
ぷろろ健美堂
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執筆者:奥田 景子

ライター(エシカルファッション、フェアトレ-ドなど)。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。2013年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。

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