平山農園と言えば、平山さんの似顔絵に無農薬・無化学肥料栽培という手書きのポップが忘れられないミックスリーフ。
2010年~2023年、生活クラブ(生活協同組合)向けにベビーリーフを栽培。24時間の細やかな管理、時間のかかる選別作業にもコツコツ取り組んだ。
当時、ミックスリーフを道の駅に少しだけ出荷されていて、私が初めて発見した時、身近で有機栽培をしている農家さんがいるんだ! と感動したのを覚えている。
現在は、自然栽培、有機農業を身近なところから広めていきたいという思いから、貸し農園(体験農園)のような形で、毎年会員を募り、指導しながら自分も一緒に農作業を楽しんでいる。みんなで育てる区画でできた野菜は山分け、個人の区画はそれぞれに管理を任せて絶対に手を出さずに見守っておられるそう。自分では理解していても人に教えるのはまた違う難しさがあり、会員の皆さんと一緒に学び、新しく得る知識や経験もあると言う。
また、「上天草市の食と健康を考える会」の会長として、会長自ら近隣の保育園や小学校に出向き、菌ちゃん畑の土づくりから野菜栽培体験、無農薬米(みどり米)の田植え体験等を通して、子供たちに微生物(菌ちゃん)のことや自分たちで作る楽しさ・美味しさを伝えている。子供たちと同じように、畑の野菜や虫たちにも優しく話しかける平山さんの姿が印象的だった。
農作業の合間には、愛用の自転車でサイクリングをしたり、自分の足でいろんな場所を訪れて情報収集、いつも学ぶ姿勢を忘れない平山さんはみんなに慕われるお師匠さんのような存在。
平山さん自身の畑に案内していただくと、昨年11月に種を蒔いたという小麦や、花がチラホラ咲き始めたじゃがいも、種が大きく実っている湯島大根等の活き活きとした姿が。
ハウス内の苗床には、田植えを待つみどり米(無農薬のもち米)や夏野菜、ハーブ等、たくさんの種類の苗が並んでいた。
健康でいるために、病気にならない身体づくり。そのために、安心して食べられるものを。平山さんとの農作業体験から子どもたちがこれをきっかけに食に興味を持ってくれて、少しでも記憶の片隅に残ってくれていたら。大人になった時に、食のありがたさを感じ、自分にとって本当に大切なものを取捨選択できるようになるかもしれない。そんな未来が待ち遠しい。
あとがき
マクロビを少し学んでいたときに「身土不二」という言葉を知ってから農家に嫁いできて、この言葉の意味を身に染みて感じる。
近所のこのおばさんの愛らしいトマト、あのおじさんが袋いっぱいに持ってきてくれる白オクラ、お世話になってる先輩がコンテナにぎっしり詰めて届けてくれるパール柑、他にも書ききれないくらいたくさん。よく顔を合わせる人がつくっているという安心感が美味しさも増してくれる気がしている。
運転席から眺める畑や田んぼの景色、道の駅に並びはじめる農作物から一年を通して季節の流れを感じられる。なんというか季節と自然とともに生きているような。それが私にとっては贅沢な感覚で、とても幸せに感じる。
GO Organics Staff Hiromi Arakawa
GO Organics Japan HP https://goorganics.jp/
一緒に活動してくれるメンバーも募集中です。
お問合せは、info@goorganics.jpへお気軽にご連絡ください。
GO Organics https://www.youtube.com/@goorganicsjapan
一般社団法人ゴーオーガニクスジャパン(GO Organics Japan)代表 田中美穂
香港・タイ・日本で活動する非営利団体「GO Organics Peace International」の日本拠点。
2015年5月に活動をスタートし、無農薬・無化学肥料で農業を営む農家さん達と消費者を繋げる活動をしています。
また、農業ボランティアや農園運営での実践、シードマイスター、オーガニックコスメアドバイザー、フードコーディネーターの学びを通じて、種や土のこと、安心して使えるオーガニックコスメ、オーガニック食材を使った料理など、日常の生活に取り入れてもらうための活動もおこなっています。
オーガニックライフスタイルEXPO in 東京
会期:10月2日(木)~4日(土)
会場:東京都立産業貿易センター 浜松町館
*出展社募集中です