日本に自生している植物でつくられた、和のオーガニックコスメに注目が集まっています。日本で育った植物は、そこに暮らす私たちの肌にも合っているのでは。万葉の時代から、紫草を栽培してきたという滋賀県・東近江市から、紫草の根「ムラサキ根エキス」を配合したオーガニックコスメ「Murasaki no」が発売されました。

 

東近江市は、鈴鹿の山々と琵琶湖に抱かれた自然豊かな場所

 

紫草の根から採れる染料は、冠位十二階最高位の濃紫（こむらさき）として使われていたという歴史あるもの。また、ムラサキ根エキスには抗炎症作用があり、やけどや湿疹、肌荒れに効果が高く医薬品としても使われています。

そんな紫草は、日本では絶滅危惧種レッドデータブックIBにランクされるほど希少なものになってしまいました。じつは現在の紫草の根「シコン」の多くは、中国産だそう。

 

紫草の根「シコン」。赤やピンクにも染まります

 

紫草を市の花として指定している志賀県の東近江市の奥永源寺地域では、試行錯誤の後、標高400m以上の冷涼な気候という農地で栽培に成功。地域活性化のシンボルのひとつとして、オーガニックコスメブランド「Murasaki no」が誕生しました。

ムラサキノトナー／化粧水　100ml：3,780円（税込）
ムラサキ根エキスが日焼けによるシミ、ソバカスを予防してくれます。
さっぱりとした使い心地。

ムラサキノセラム／乳液　60ml：4,050円（税込）
滋賀県産のナタネ油やヒマワリ種子油を配合。
顔だけでなく、かさつきや肌荒れが気になる体にも使えるタイプ。

オーガニック美容液／オイル　30ml：4,860円（税込）
角質層に浸透しやすい保湿成分スクワランを配合。
天然素材の美容オイルは敏感肌にも安心です。

フェイスウォッシュ／洗顔　165ml：2,970円（税込）
しっとりとした洗いあがりが特徴。
ムラサキ根エキスが肌荒れも防いでくれます。

ハンドクリーム　40g：2,970円（税込）※6月中旬発売予定
肌をなめらかにし、潤いを与えながらもベタつきすぎない使用感です。

 

ムラサキ根エキス以外にも、ヒマワリ種子油、ナタネ油、ツユクサ葉/花/茎エキスなど、滋賀県産の原料が使われています。

 

可憐な紫草の花

 

万葉集には、有名な額田王と大海人皇子の恋の和歌が詠まれています。紫草は、「美しい」や「高貴なもの」の枕詞として使われてきました。「Murasaki no」には、紫草のように女性の美しさの枕詞になってほしい、という願いが込められています。驚くほど美しく紫色に染まるムラサキ根には、そんなパワーが秘められていそうです。

 

Murasaki no ORGANIC
http://www.murasakino.organic/

企業情報

 

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	執筆者：奥田 景子 ライター（エシカルファッション、フェアトレ－ドなど）。福岡県生まれ。文化服装学院スタイリスト科卒業後スタイリスト。以降雑誌を中心にしたスタイリスト。社会的なことに興味を持ち、大学院で環境マネジメントを学ぶ。理学修士を取得。２０１３年から福岡を拠点に移してライターとして活動中。